種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート内部、外部接合部の性状の比較 |
副題 | |
筆頭著者 | 藤井栄(京都大学) |
連名者1 | 森田司郎(京都大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 691 |
末尾ページ | 696 |
年度 | 1990 |
要旨 | まえがき RC柱・梁接合部のせん断性能に影響を及ぼす要因は数多く存在するが、中でも設計の立場から最も重要な要因は、接合部せん断補強筋と柱軸力の効果、及び梁主筋の付着、定着の影響である。特に柱軸力の影響についてはこれを直接調査した実験は限られる。一方、外部接合部については、これまで内部接合部に準じて評価されることが多かった。しかし各影響因子の効果は必ずしも内部接合部の場合と定量的にも定性的にも同一とはいえないかもしれない。本研究は上述の問題点に関する直接の資料を得ることを目的にしている。実験では梁主筋に高強度筋を用いて接合部せん断破壊を先行させる供試体を中心に作製し、内部、外部両接合部における柱軸力、接合部せん断補強筋の効果を比較検討したものである。 結論 本実験範囲内では、・柱軸力の増大(1/12fc~1/4fc)は内部接合部のせん断耐力にほとんど影響を及ぼさなかった。・外部接合部のせん断強度は柱軸力の増大(1/10fc'から1/4fc')により11%上昇した。・接合部せん断補強筋量の増大(pw=0.41%から1.1%)による接合部せん断強度の上昇率は内部接合部で2%、外部接合部で4%と小さかった。・梁未降伏条件下での内部接合部のせん断強度は0.25fc程度である。・外部接合部のせん断強度は、梁定着筋投影長さを用いた抵抗面積を考えれば内部接合部と大略同じ評価ができる。・梁降伏時のせん断力が上記の約90%の場合は、繰り返し載荷により接合部せん断破壊に至る。・接合部のτ‐γ曲線はγ=0.5~1.0%で大きく剛性が低下する形状であり、またγ=0.5%程度になると以降の繰り返し載荷で大きく剛性が劣化する。・接合部せん断耐力時には、柱危険断面の鉄筋力は平面保持解析より引張側に大きくシフトする。コンクリート圧縮合力作用位置が柱軸心に近づき幅の広い斜め圧縮束が形成される。・柱軸力の大きいほどせん断補強筋の効果は低下する。・内部接合部では梁筋を二段配筋とした場合、内側筋は小さい付着力しか発揮しない。・外部接合部の梁折り曲げ定着筋では、柱軸力が大きいほど、折り曲げ開始点までの直線部で伝達される鉄筋力は大きい。 |
PDFファイル名 | 012-01-2116.pdf |