種別 報告
主題 高海水圧作用下におけるRCセグメントの耐久性に関する研究
副題
筆頭著者 増田隆(日本道路公団試験所)
連名者1 藤岡正男(日本道路公団試験所)
連名者2 関根信哉(日本道路公団試験所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 609
末尾ページ 614
年度 1990
要旨 まえがき
東京湾横断道路は、川崎側約10kmがトンネル、木更津側約5kmが橋梁で計画されており、トンネル部はシールド工法により施工される。トンネル径は約14m、トンネル最深部は水深約28m、土被り約20mである。このためトンネル上部に約5kgf/cm2、下部には約6kgf/cm2の海水圧が作用することになる。つまりトンネル支保工である鉄筋コンクリートセグメント(以下「RCセグメント」という。)に高海水圧が作用することになる。RCセグメントに海水が浸透すると、塩素イオンの作用によって鉄筋表面の不動態被膜が破壊されて鉄筋が腐食する可能性がある。しかも5〜6 kgf/cm2もの高海水圧が作用する場合には、コンクート中への海水浸透速度はかなり速くなるので鉄筋の腐食が促進される可能性があるものと考えられる。本実験は、海水圧作用下でのコンクリート中への海水の浸透深さ、塩素イオンの浸透拡散、塗装材の浸透抑制効果等について調べ、RCセグメントの耐久性に関する検討を行ったものである。
まとめ
本試験の結果をまとめると、以下のとおりである。(1)コンクリート内部に浸透する塩素イオン量は、加圧力が大きくなるほど、あるいは加圧期間が長くなるほど増加する傾向が認められた。(2)海水圧が4、6kgf/cm2作用した場合、海水はRCセグメントの全厚(65cm)を約13〜23年で透過するものと予測された。(3)海水圧が4、6kgf/cm2作用した場合、表面から5cmの位置における塩素イオン浸透量を単位セメント量の0.4%とすると、RCセグメントに相当する単位セメント量400kg/m3では約5〜8年でこの値を越えるものと推定される。(4)コンクリートが完全に均質な理想状態にあり、ひびわれや局部的な材料分離等がまったくなく、しかもコンクリート中の鉄筋が、海水中の溶存酸素だけで鉄筋腐食が生じると仮定すると、コンクリート中の鉄筋の腐食速度は非常に遅いと予測される。(5)塗装を行った場合には、コンクリート中への塩素イオンの浸透はほとんど認められなかったが、試験期間が1年と短いので長期間の効果は確認できなかった。
PDFファイル名 012-02-1104.pdf


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