種別 | 報告 |
主題 | 無機ポリマーによるアルカリ骨材反応抑止効果 |
副題 | |
筆頭著者 | 小野博宣(中部大学工学部) |
連名者1 | 大岸佐吉(名古屋工業大学工学部) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 795 |
末尾ページ | 800 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 近年、コンクリート構造物の劣化原因の一つとして各方面から注目され、研究されている問題にアルカリ骨材反応(以下AARと記す)による膨張ひび割れがある。このアルカリ骨材反応に関わる因子は非常に多岐にわたり、またその因子相互に及ぼす影響も複雑であるため、内外における多くの研究成果が見られるものの、依然として不明の点も多い。AARの骨材判定法として各種の促進試験法が提案されている。他方、AARの抑止策としてはシリカ系混和材の添加、各種含浸材料もしくは塗布材による効果などが検討されている。本研究では、まず3種類の反応性骨材について、5通りの反応促進条件下において膨張特性を調べ、適正なAAR膨張促進試験法を選択した後、各骨材の反応特性ペシマム量を試験した。そのうえで無機ポリマー含浸によるAAR抑制効果について実験を行い、さらに数種の混和材やコンクリート表面処理材についても比較検討を行った。 結論 以上反応性骨材を用いたアルカリ骨材反応促進試験と無機ポリマー含浸等によるAAR抑止試験の結果は次のように要約される。1)AARによる膨張量は混入アルカリ量が多い程大きく、また反応性骨材の混入量によって固有の膨張量を示す。また同一骨材であっても促進試験方法によってその反応開始時間と膨張量が異なる。2)AARによる膨張ペシマム量は骨材の種別やアルカリ濃度によって異なり、本実験の場合(R2O=2%)では骨材重量百分率で古銅輝石安山岩は20〜30%、チャートは40〜50%、パイレックスガラスは約40%である。3)AARによる膨張抑制材として無機系アルキルアルコキシシランオリゴマーや亜硝酸リチウムはその抑止効果が大でありモルタルの異常膨張を大幅に低減できる。特に両者の併用は一層効果的であった。4)コーティング材のAAR反応による抑止効果は、本試験に関する限りその機能を十分に発揮せず膨張抑止効果が確認出来なかった。5)シリカヒューム、反応性骨材(古銅輝石安山岩)微粉末等の混和材はAARによる膨張抑止に有効である。 |
PDFファイル名 | 012-02-1136.pdf |