種別 | 報告 |
主題 | 鉄筋の直接通電加熱によるRC戸境壁の開口部形成解体工法の開発 |
副題 | |
筆頭著者 | 中川和平(前田建設工業原子力部) |
連名者1 | 菅原甫靭(前田建設工業建築設備部) |
連名者2 | 松波宏和(前田建設工業原子力部) |
連名者3 | 笠井芳夫(日本大学生産工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 961 |
末尾ページ | 966 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 近年、鉄筋コンクリート造建築物の模様替え等のニーズから、低騒音、低振動のコンクリート壁の解体工法が求められている。特に、鉄筋コンクリート造集合住宅の戸境壁の開口部形成の解体を行う場合、同棟に居住者のいる室内での工事であるから、騒音、振動及び粉塵の少ない工法の開発が必要である。これらの低減に対して有効な直接通電加熱工法(コンクリート中の鉄筋に、低電圧、大電流の電気を流して高温度に加熱し、コンクリート中にひびわれを発生させてコンクリートの解体を容易にする方法)を戸境壁の解体に適用するための開発実験(基礎実験、確認実験)を行い、実際の戸境壁解体工事における施工実験によりその適用性を確認した。 まとめ (1)通電加熱後の二次破砕については、丸鋼鉄筋9mmφシングル配筋でコンクリートのかぶり厚が小さい場合(4cm以下)は鉄筋の引剥しによる解体、またかぶり厚が大きい場合(5cm以上)は油圧ジャッキによる壁の面外加力が実用的であることがわかった。(2)通電加熱後油圧ジャッキ加力による破砕の方法は、室内での戸境壁開口形成解体の工法として充分実用的であることが確認された。すなわち、騒音、振動及び粉塵の問題はほぼ解消される。また、二次破砕作業の能率が良く、解体片が小割りになりガラ搬出が容易である。ただし、全作業時間は他の工法に比較して長くなる。(3)通電加熱後ハンドクラッシャーによる破砕の方法は、ジャッキ加力による破砕に比べて、二次破砕作業の能率は良いが、破砕時の粉塵と騒音に問題が残る。状況によっては、戸境壁の開口形成解体に適用できる。(4)今回の施工実験においては、連壁立坑用の通電装置を流用したため、装置の搬出入及び設置が大変困難であった。今後とも工事の需要は、狭い敷地における集合住宅などであることが予想され、しかも高層階での施工も十分考えられることから、小型軽量の通電装置が必要である。 |
PDFファイル名 | 012-02-1166.pdf |