種別 | 論文 |
主題 | 有機系着色剤を用いた着色セメントの製法 |
副題 | |
筆頭著者 | 島田直樹(東京ガス) |
連名者1 | 荒木敏成(東京ガス) |
連名者2 | 横井誠一(東京ガス) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 69 |
末尾ページ | 72 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき 最近、環境の美化やアメニティがさかんにいわれているが、欧米においては、無着色のコンクリートは単なる素材にすぎず、その置かれる環境にマッチした色を付けることにより、初めてコンクリート製品の使用価値が出て来るという考え方がある。つまり着色剤はコンクリート製品、特に二次製品にとって、商品構成のための重要な一要素となっている。コンクリート用着色剤として要求される性質は、コンクリートの物性を著しく低下させないという基本条件のほかに、耐薬品性、耐候性、耐熱性、高分散性、経済性があげられる。以上の事柄を満たす顔料として、様々な有機・無機の顔料が提案されている。しかしながらこれらの顔料はセメント内での分散性が低いために色調が鮮明でなく、比較的多量に使用しなければならない。また顔料の均一な分散を得るために、念入りにセメントペーストと混合することが不可欠の工程になる。従って顔料の分散性を高めることができれば、少量の添加で良い発色が得られ、セメントペーストとの混合の工程が簡略化できることが予想される。そこで本研究では、混和剤などに使用されている界面活性剤の高分散性に着目した。色素に疎水性原子団を有する置換基を導入させて、界面活性着色剤を形成させ、これを使ってセメントに着色する着色セメントの製法について検討した。また、その着色セメントの発色強さの検討、及びこの着色セメントに水を添加してセメントに水和反応を起こさせたときの養生効果の影響についても検討した。 まとめ 以上に示した実験結果をまとめると以下のようになる。(1)疎水性置換基を導入したフタロシアニン化合物は、従来の着色剤と異なり、界面活性剤として作用し、揮発性溶媒に可溶であり、効率よくセメント粒子に分散、吸着し、着色することが出来た。(2)着色モルタルの発色性は高く、界面活性フタロシアニンの添加景が0.01重量%程度の微量でも均一に発色した。(3)作製した着色モルタル中の着色剤は、耐水性、耐薬品性(アルカリ)に優れており、脱色はみられなかった。 |
PDFファイル名 | 013-01-1008.pdf |