種別 | 論文 |
主題 | 可視化手法によるアジテータ内でのフレッシュコンクリートの排出過程の研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 安本礼持(住友セメント) |
連名者1 | 橋本親典(群馬大学) |
連名者2 | 丸山久一(長岡技術科学大学) |
連名者3 | 辻幸和(群馬大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 107 |
末尾ページ | 112 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき トラックアジテータでコンクリートを排出する場合には、ドラムを攪拌時と逆に回転させ、ドラム内のらせん形プレードでコンクリートを排出口方向へ押し出させる。一般に、アジテータの排出性能には、排出されるコンクリートの品質が劣化していないことと、施工性能の点からコンクリートの排出速度の大きいことが要求される。しかし、排出コンクリートにおいて排出部位毎の粗骨材濃度のばらつきが生じ易いこと及び、硬練りコンクリートでは排出効率が低下すること、等が問題点として指摘されている。これらの問題は、アジテータ内部のコンクリートの流動機構が不明なまま、経験による試行錯誤によって対応が図られてきたのが現状である。そこで、本研究ではこれまでコンクリートポンプの圧送法に関する研究に開発されてきた可視化実験手法を応用し、排出過程におけるアジテータ内部のコンクリートの流動性状を解明することを試みるものである。これまでの研究により、粗骨材濃度及びモデルモルタルの粘性を高めた場合の排出効率低下と、その主原因と予想される、モデルコンクリートがドラム内壁との付着によって巻き上げられる運動(付着巻き上げ、図-1参照)の発生が確認されていることから、本論文では、コンクリートの付着巻き上げ挙動を定量化する手法を開発し、排出効率の低下との関連性を検討する。また、排出コンクリートにおいて、排出部位毎に生じる粗骨材濃度のばらつきについても検討する。 まとめ 以上の可視化実験によって、アジテータの排出過程における現象として以下のことが明らかになった。(1)フロー値及びVg/Vmが大きいモデルコンクリートの排出効率の低下は、ドラムによるモデルコンクリートの付着巻き上げ運動によって、開口部へのプレードの押しだし効果の低減、及び、巻き上げ後の落下によるドラム奥方向への逆戻りによって生しる。(2)付着巻き上げ発生の影響要因は、コンクリートとドラム内壁との壁面摩擦力、コンクリートの内部摩擦力及びドラム回転速度である。(3)排出部位毎のコンクリートの粗骨材濃度のばらつきは、攪拌によって生じた材料分離が原因である。 |
PDFファイル名 | 013-01-1015.pdf |