種別 論文
主題 フレッシュコンクリートとマトリックスモルタルのレオロジー性質の関係
副題
筆頭著者 谷川恭雄(名古屋大学)
連名者1 森博嗣(名古屋大学)
連名者2 渕田安浩(名古屋大学大学院)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 119
末尾ページ 124
年度 1991
要旨 まえがき
コンクリート工事の合理化を推進するには、フレッシュコンクリートの性状を正確に評価する物理的な指標が不可欠であり、各種施工条件に対する適切な材料の選択・管理が必要である。コンクリートのコンシステンシー評価試験方法として一般的に用いられているスランプ試験は、フレッシュコンクリートのレオロジー性質の1つである降伏値の検出には適しているが、高強度コンクリートなどで問題となる粘性を検出することができない。モルタルではなくコンクリートのレオロジー試験方法として、適用範囲、簡便性および測定精度の観点から実用に耐え得るものはまだ提案されておらず、この点が、フレッシュコンクリートのレオロジー性質を適切に評価する上での最大の問題点といえる。フレッシュコンクリートの流動性状は、そのマトリックスモルタルのレオロジー性質に支配されていることは自明であるが、両者の関連をレオロジーの観点から解明した研究は少ない。また、一方では、コンクリートの材料分離性状の定量的な把握もこの分野の急務であるが、この場合にも、コンクリートではなく、マトリックスモルタルのレオロジー性質との関係に注目する必要がある。本研究では、マトリックスモルタルのレオロジー性状と、コンクリートのレオロジー性状の関連を、理論的・実験的に明らかにし、フレッシュコンクリートのレオロジーモデルをメカニズムとしてとらえることを目的としている。本稿では、両者のレオロジー定数を測定する手法の開発、粗骨材混入の効果に関する理論的考察および基礎的実験の結果について報告する。
まとめ
本研究では、コンクリートのレオロジー性質に及ぼすマトリックスモルタルのレオロジー性質の影響を調べるため、フレッシュコンクリートおよびフレッシュモルタルに共通して使用可能なレオロジー定数推定手法を開発し、これを用いた理論的な考察および基礎的な実験を行った。本研究の成果は、以下の2点に要約できる。1)光センサー式L型フロー試験をフレッシュコンクリートおよびフレッシュモルタルの双方に適用してレオロジー定数を推定する手法を開発した。2)モルタル中に粗骨相を混入すると、そのレオロジー定数が増加するが、一般に、水セメント比が大きい調合では降伏値が、また、水セメント比が小さい調合では塑性粘度が増加する。今後、さらに粗骨材の形状・寸法などの実験的要因を加えデータを蓄積するとともに、解析による詳細な検討を行う予定である。
PDFファイル名 013-01-1017.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る