種別 論文
主題 モルタルの流動性及び圧縮強度に及ぼす混練時間の影響
副題
筆頭著者 江口仁(秩父セメント)
連名者1 名和豊春(秩父セメント)
連名者2 大久保正弘(秩父セメント)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 149
末尾ページ 154
年度 1991
要旨 はじめに
スランプやブリージング量、さらに圧縮強度といったコンクリートの諸物性はミキサーの種類やその周速の違い、また混練時間により異なることはよく知られている。また、この諸物性の変化はダブルミキシングに代表されるような混練方法の相違によっても生じることが報告されている。これらの事実は、同じミキサーで同一配合のコンクリートを混練しても混練方法や混練時間によりコンクリートの流動性や強度性状が異なるということであり、「混練」という操作はフレッシュおよび硬化コンクリートの性状に対し重要な役割を受け持っていることを示していると言える。一方、コンクリートの混練時間は、主に経済的な理由から年々減少傾向にあり、反面、時代は高強度、高流動性、高耐久性といった多品種かつ高品質なコンクリートを要求していることから、先に述べた「混練」によりコンクリートの諸物性が変化するメカニズムを解明する必要性が増してきている。本研究は、モルタルの流動性及び圧縮強度に及ぼす混練時間の影響について、セメント粒子の凝集分散性状に着目し検討を行なったものであり、高性能減水剤添加系での混練メカニズムについて初期水和性状および混和剤の吸着性状から考案した。
結論
混練時間による流動性および強度性状の相違について、混和剤の吸着挙動を含めたセメント粒子の凝集分散性状の相違による混練度合の変化から考察し、混和剤の有無やミキサーの機械的エネルギーの相違などに起因するセメント粒子の凝集のし易さ、あるいは分散の程度といったミクロな変化が系全体の物性値である流動性や強度性状に多大な影響を与えることが明らかになった。また、NSF添加系において混練時間が過度になるとフロー値が低下するメカニズムについてはヘテロ凝集の機構から説明できることが判明した。これより、コンクリートを製造する際の最も基本的な操作である「混練」の重要性が再認識されると共に、混練時間によりコンクリートの流動性や強度性状が相違するという既知の事実について一つの解釈を与えることができた。
PDFファイル名 013-01-1022.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る