種別 | 論文 |
主題 | 若材令時における高強度コンクリートの性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 一瀬賢一(大林組) |
連名者1 | 中根淳(大林組) |
連名者2 | 久保田昌吾(大林組) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 225 |
末尾ページ | 230 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 現在、世界で最も高いコンクリート造構造物は、カナダのCNタワー(530m)である。我が国においても、将来的には500mを超える超高層タワーを鉄筋コンクリート造で建設するという計画が想定される。このような超高層タワーの施工に際しては、スリップフォーム工法が推奨される。この場合、タワー低層部において設計基準強度600kgf/cm2以上の高強度コンクリートの採用も必要不可欠となる。しかし、このような高強度コンクリートは、高性能減水剤や流動化剤を多量に使用する場合が多く、普通強度のコンクリートに比べ一般的に凝結時間が遅延するという傾向がある。またスリップフォーム工法では、打込み後数時間において脱型に十分な強度が要求されるため、上記のような高強度コンクリートを使用した場合、若材令時において十分満足できる強度を得ることができるかどうか懸念される。本論文では、設計基準強度(以下Fcと略す)600~800kgf/cm2のコンクリートを対象として、そのスランプの経時変化および若材令時における凝結性状、強度発現性状について実験的に検討し、スリップフォーム工法への適用性についての見解を示す。 まとめ Fc=600~800kgf/cm2の高強度コンクリートを対象として、その若材令時のスランプの経時変化、凝結性状および強度発現性状を調べ、以下のことが明らかとなった。1)高強度コンクリートのスランプの経時変化は、今回の実験で使用した全調合において、十分スリップフォーム工法に使用するコンクリートとして許容できる範囲にあった。2)凝結性状および若材令圧縮強度は、セメントの種類の違い、シリカフュームの混入の有無、養生温度の影響を受ける。しかし、適切な調合を選定し、積算温度(120℃・h)を確保することにより、高強度コンクリート(Fc=600~800kgf/cm2)をスリップフォーム工法へ連用することが可能となる目安を得た。3)積算温度方式を用いて若材令時における圧縮強度の推定・管理が可能である。 |
PDFファイル名 | 013-01-1035.pdf |