種別 論文
主題 高強度コンクリートの基本特性と構造体強度について
副題
筆頭著者 上西隆(奥村組)
連名者1 林芳尚(奥村組)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 231
末尾ページ 236
年度 1991
要旨 はじめに
高性能AE減水剤の開発により水セメント比が30%程度の高強度コンクリートの場所打ちが可能になってきた。また、ワーカビリチーの改善や強度増進を目的として微粉末混和材を利用して、さらに高強度なコンクリートの実用化を目指した研究も行われている。本研究では、微粉末混和材を使用した高強度コンクリートにおいて、混和材の種類や混入率がフレッシュ時や硬化後の性状に及ぼす影響について検討するとともに、高強度コンクリートの場所打ちでの実用化を目指した実験を行ってきた。本報では、このうち室内実験で得られた微粉末混和材を使用した高強度コンクリートの諸性状および設計基準強度600kgf/cm2を場所打ちに適用した実大施工実験結果について報告する。
まとめ
室内実験、実大施工実験の結果以下のことが明らかになった。1)高性能AE減水剤を使用することで海砂および砕砂を使用した場合でも、W/B=25%程度までのコンクリートの練混ぜは可能である。ただし、W/Bが小さくなるほど高性能AE減水剤の使用量は増加する。2)W/Bが小さいほど粘性は大きくなるが、微粉末混和材を使用することにより粘性が低下する。3)SFを混入することにより圧縮強度は大きくなり、混入率20%までの範囲で、材令91日においてPLより20%程度強度の増進がみられた。しかし、BSを混入した場合は、混入率が大きくなると長期での強度の伸びがみられず、材令91日においてもPLの強度を下回った。静弾性係数は混和材の有無にかかわらずACI式とほぼ同程度の値である。4)付着強度はW/Bが小さくなるほど増加するが微粉末混和材の影響はあまりみられない。高強度コンクリートにおいても、横上端筋の付着強度は縦筋や横下端筋に比べて低い。5)材令35週での単位ペースト量当りの収縮率および重量減少率とも、W/Bが小さくなるにつれて小さくなるが、微粉末混和材の影響はあまり見られない。6)材令半年での高強度コンクリートの単位ペースト量当りの単位クリープひずみは、通常のコンクリートに比べて小さい。また、微粉末混和材の混入によりさらに小さくなる。7)W/B=30%の高強度コンクリートは粘性が高いため分離も起こさず、ポンプ車による打込みが可能であり、高強度で均質な構造体が得られた。なお、構造体強度の管理方法については今後検討する必要がある。
PDFファイル名 013-01-1036.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る