種別 論文
主題 高強度コンクリートの強度性状把握のための柱モデル実験
副題
筆頭著者 鎌田英治(北海道大学)
連名者1 桂修(北海道)
連名者2 長谷川寿夫(北海道大学)
連名者3 今井敬 (北海道大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 237
末尾ページ 242
年度 1991
要旨 はじめに
高強度コンクリートは強度の高いコンクリートほど単位セメント量が多くなる傾向がある。そのためセメントの水和反応が活発に行なわれる初期材令においてコンクリート内部の温度が高温になり、コンクリート強度に悪影響を及ぼすと言われている。一方、普通コンクリートにおいては、部材の乾燥が強度低下をもたらすことが知られており、高強度コンクリートにおいても乾燥の影響を初期温度履歴の影響とあわせて考える必要がある。本研究は、このような観点から実施したもので、実際の構造物の柱の1部を切り取った比較的マッシブなコンクリート柱のモデルを作製し、その条件でのコンクリートの温湿度状態、強度を検討し、同時に作製した10φ×20cmシリンダーを用いて測定された強度特性との対応を検討したものである。
まとめ
高強度コンクリートを用いた比較的マッシブな柱を想定し、初期温度履歴と乾燥の影響の2方面から圧縮強度の特性を検討した。実験データの蓄積の必要な分野であり、現段階では結果を断定することが出来ないが、実験を行った範囲で以下の結論が導かれた。(1)高強度コンクリートは、普通強度のコンクリートと比較して乾燥が圧縮強度におよぼす影響が大きい。しかしこの影響には試験体内部の含水率分布の不均一性の寄与するところが大きく、実験結果をそのままコンクリート中の含水率と強度の関係としてとらえることはできない。(2)高強度コンクリートを含めて、柱内部と同じ温度履歴を与えたコンクリートの圧縮強度は、標準養生の場合と差のない結果となった。一般に、高強度コンクリートでは初期に高温履歴を受けることにより、圧縮強度が標準養生の場合をかなりを下まわると考えられているが、これは温度履歴の直接的な影響ではなく、高温履歴に付随する乾燥などの他の原因によっている可能性がある。(3)高温履歴にともなう内外の温度差に起因して、柱内部がより外側と比較して乾燥が進行している可能性がある。
PDFファイル名 013-01-1037.pdf


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