種別 論文
主題 シリカフュームの物性が高強度コンクリートの性質に及ぼす影響
副題
筆頭著者 米澤敏男(竹中工務店)
連名者1 古賀吉則(竹中工務店)
連名者2 朝倉悦郎 (三菱マテリアル)
連名者3 杉本貢 (竹本油脂)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 291
末尾ページ 296
年度 1991
要旨 はじめに
シリカフュームは直径0.1~0.3μm程度のガラス質シリカの超微粉末であり、コンクリートの混和材として使用するとコンクリートの強度や耐久性を改善すると考えられている。また、超高層集合住宅を中心に使用される機会の増えつつある高強度コンクリートに適用すると強度のみならず施工性の改善にも有効なことが明らかとなりつつある。ところが、シリカフュームはフェロシリコンやシリコンメタル生産時の副産物であり、その物性は生産される工場や加工形態によって異なるにもかかわらず、シリカフュームの物性の違いがコンクリートの性質に及ぼす影響に関する情報はきわめて少ない。この研究は、か粒、非か粒といった加工形態と銘柄の異なる4種類のシリカフュームの諸物性の違いを調べ、その結果に基づいて、シリカフュームの物性の違いが高強度コンクリートの施工性と力学的性質に及ぼす影響を検討したものである。
結論
4種類のシリカフュームの物性に関する実験とこれらのシリカフュームを用いた水結合材比23~40%の高強度コンクリートに関する実験の結果から以下の諸点が結論される。(1)高強度コンクリートのワーカビリティーと力学特性質のいずれも、A社製B社製といったシリカフュームの銘柄と、か粒非か粒といった加工形態に影響される。銘柄ではA社製が、加工形態では非か粒のシリカフュームが優れた性質を示す。(2)シリカフュームのSiO2含有量や比表面積は、反応性の大小を示す尺度と推測されるが、この実験の範囲では、これらの性質でコンクリートの性質を説明することはできない。(3)比重、炭素含有量、含水率、強熱減量等もこの実験の範囲ではコンクリートの性質とは関係がない。(4)超音波によって外力を加えた時のシリカフュームの分散し易さの大小とコンクリートの性質とは密接な関係があり、シリカフュームが分散し易い程フレッシュコンクリートと硬化コンクリートの性質は優れたものとなる。シリカフュームの外力による分散し易さは、コンクリート用混和材としてのシリカフュームの性質としてきわめて重要である。(5)高性能減水剤は外力によってシリカフュームを分散するのには寄与していないが、分散したシリカフュームの分散状態の安定化には寄与していると考えられる。
PDFファイル名 013-01-1047.pdf


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