種別 | 論文 |
主題 | 異なる配置の鋼管による拘束を受ける膨張コンクリートの膨張エネルギー |
副題 | |
筆頭著者 | 辻幸和(群馬大学) |
連名者1 | 吉田誠(群馬大学大学院) |
連名者2 | 奥泉貴朗(群馬県) |
連名者3 | 橋本親典(群馬大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 303 |
末尾ページ | 308 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき 膨張コンクリートを用いてケミカルプレストレスを利用するために、これまで種々の実験的研究が行われてきているが、一軸方向の拘束によるものがほとんどで、多軸方向の拘束についての研究は試験方法が困難なこともあって、意外と少ない。本研究は、既に報告した実験結果に基づいて、鋼管の直径と厚さを変えて鋼管の配置方法を5種類に変化させた綱管の内部に、膨張コンクリートを打ち込み、多軸拘束状態における膨張コンクリートの膨張特性、ケミカルプレストレスならびに膨張コンクリートが拘束体の鋼管に対してなす仕事量について実験的に検討するものである。 まとめ 本研究では、膨張コンクリートの多軸拘束の方法として鋼管を用い、膨張ひずみ、ケミカルプレストレスならびに仕事量の特徴を述べた。また、鋼管の仕事量とA法一軸拘束器具の仕事量の比較も行った。本研究の範囲内で次のことが言える。(1)外鋼管の円周方向の膨張ひずみは、鋼管内に膨張コンクリートを充填した場合が最も大きくなり、中空断面の場合には膨張力の損失のため最も小さくなる。(2)導入されるケミカルプレストレスは、単位膨張材量の増加にともない大きくなる傾向にあることが確かめられたが、拘束鋼材比との明確な関係は認められなかった。(3)単位体積あたりの膨張コンクリートが鋼管に対してなす仕事量は、単位膨張材量の増加にともない、半径方向および軸方向ともに大きくなることが確かめられた。仕事量は拘束鋼材比にかかわらずほぼ一定になると考えることができる。(4)半径方向および軸方向の仕事量とA法一軸拘束器具に生じた仕事量の比は、仕事量が各方向に独立に生ずると仮定した値より、いずれも小さくなった。この場合は、鋼管の付着による軸方向膨張力の拘束の不足以外に、膨張コンクリートのクリープや弾性変形による損失を考慮する必要があると思われる。 |
PDFファイル名 | 013-01-1049.pdf |