種別 | 論文 |
主題 | セメントアスファルトモルタルの曲げ、圧縮強度特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 上田満(山口大学) |
連名者1 | 田代忠一(山口大学) |
連名者2 | 兼行啓治(山口大学) |
連名者3 | 萩原淳之(アイサワ工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 351 |
末尾ページ | 356 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき アスファルト乳剤は従来道路用舗装用材料として適用されてきた。すなわち乳剤は浸透式マカダム舗装用、プライムコート、タックコート、路上再生路盤材等として使用されてきた。アスファルト乳剤中のアスファルト粒子はO/W(水中油滴型)の場合、その粒径が0.5~6.0μでこの粒径のものが水中に浮遊した形で存在し、乳剤中の55%以上をアスファルト分で占めるという特性を持っている。このためアスファルト乳剤は室温で液体であり加熱の必要性がなく作業性に優れており、また毒性がなく無公害である。しかもアスファルト乳剤はセメント、ラテックス、樹脂エマルジョン等と混和させることが可能であると言われている。アスファルト乳剤の分解により再生されたアスファルトはストレートアスファルトと同等の性状となり以下のような特性を持っている。1.化学的に安定であり、耐薬品性に優れている。2.粘着性に優れアスファルトの粘弾性からたわみ性も発揮する。3.電気的な誘電率が小さい。4.不透水性であり、防水にすぐれている。以上の特性から、アスファルト乳剤は道路舗装以外の土木構造物用、工業用資材としても適用できるものと思われる。施エ実績には舗装以外の土木構造物用として、スラブ軌道用材料(青函トンネル、本四橋等)、連続地中壁(フィルタイプダムの遮水壁、遊水池の遮水壁等)、石油タンク基礎、法面フェーシング等がある。また工業用資材としては、建築用資材としてのアスファルトブロック、防水防湿材、防音遮音材、防食材としてさらには電気絶縁材等として適用できるものと考えられる。そこで本研究は鋪装以外の土木構造物用、又工業用資材に適用可能なセメントアスファルト混合物の開発を目指すものとし、その基礎的な研究としてアスファルト乳剤とセメントを混和させ、これに砂を添加することにより、セメントアスファルトコンクリート(以下時して、CACという)を作製し、この曲げ、圧縮強度特性を検討してみることにした。 まとめ 以上の実験結果からアスファルト乳剤、セメント、砂で構成される三角座標配合によるCACについて次のことが結論づけられる。1.曲げ、圧縮強度ともに強度が極大となる配合が2ケ所にみられ、配合M2.3.5、M7.3.0においてであり、これを結ぶライン上は強度が見込まれる配合で粘性域に属する。2。最大圧縮強度は165kgf/cm2、最大曲げ強度は33kgf/cm2でともに配合M7.3.0においてある。3.ACCはフロー性状によって液状域、粘性域、塑性域の3種に分けられ、土木用建設材料として適用する場合、これらのことを考慮した上で適否の検討をする必要がある。4.圧縮強度とC/Aはフロー性状を一定の範囲内に限定すれば線形関係が成立する。 |
PDFファイル名 | 013-01-1057.pdf |