種別 論文
主題 コンクリート表面の曲げひび割れ幅に対する乾燥収縮の影響についての一考察
副題
筆頭著者 石橋忠良(東日本旅客鉄道)
連名者1 斉藤啓一(東日本旅客鉄道)
連名者2 津吉毅 (東日本旅客鉄道)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 417
末尾ページ 422
年度 1991
要旨 はじめに
コンクリート構造物の曲げひびわれ幅は、使用限界状態における主要な検討項目となっている。コンクリート構造物の表面の曲げひびわれ幅は、材令の経過とともに主として乾燥収縮の影響により増大し、その増大量は、ひびわれの発生時点でのコンクリートの材令の影響を受ける。鉄筋の腐食に対する検討において、表面のひびわれ幅と、鉄筋の腐食に関する相関は現状では、明確ではないが、外観(美観)に対する検討は、表面の曲げひびわれ幅による検討により行われ、また、構造物の保守においても、現在のところ、表面のひびわれ幅が管理基準となっている。したがって、乾燥収縮による影響を考慮してコンクリート表面の最大曲げひびわれ幅を適切に算出することは設計上、重要な意味を持つ。そこで、著者らは、乾燥収縮の影響によるひびわれ幅の増大を考慮したコンクリート表面の最大曲げひびわれ幅算定手法を提案し、その方法により、実鉄道桁の表面の最大曲げひびわれ幅が、比較的精度よく評価できることを報告した。今回、新幹線のRC桁23連において、曲げひびわれの調査を行い、著者らの提案した手法の精度について、新たに検証を加えたので報告する。
まとめ
ほぼ同一地域、時期に建設された新幹線の桁、全23連で曲げひびわれの調査を行い検討を行った結果、以下のことが明らかとなった。(1)最大ひびわれ間隔は、土木学会標準示方書に示された算定式でかなり正確に評価できていることが分かった。(2)著者らの提案法により、ひびわれ近傍の局部的な乾燥収縮の影響によるひびわれ幅の増加量を、ひびわれ間全長での平均ひずみ差の増加として評価しても、ひびわれ間隔と各ひびわれ間隔に対する95%最大曲げひびわれ幅との関係を比較的正確に表現でき、表面の最大曲げひびわれ幅も、ほぼ適正に評価できることが確認された。これより、ひびわれ幅を算定する際の鉄筋応力度は永久荷重作用時のものとし、主として乾燥収縮の影響による表面のひびわれ幅増加量を、ひびわれ発生後に進行する、ひびわれにより分割された小部材の無筋コンクリートとしての乾燥収縮ひずみを用いて表現することで、ほぼ適切に表面のひびわれ幅は評価できることがわかった。
PDFファイル名 013-01-1069.pdf


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