種別 論文
主題 FPRライニングのコンクリートひびわれに対する追従性
副題
筆頭著者 浦上良樹 (兵庫県)
連名者1 泉谷辰雄(ダイセル化学工業)
連名者2 宮里亮次 (ダイセル化学工業)
連名者3 瀬尾健二(姫路工業大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 423
末尾ページ 428
年度 1991
要旨 はじめに
兵庫県が施工している揖保川流域下水道の終末処理場では、一般家庭排水のほかに多数の皮革工場からの排水も受け入れるべく計画(一部供用済)されている。従って処理場のコンクリート構造物は、主としてH2S発生による腐食対策として、気相部に対してはビニルエステル樹脂を液相部に対してはエポキシ樹脂を用いたFRPでライニングすることにした。これらの樹脂塗工に際して、コンクリート構造物のスラブや打継ぎの近傍には若干のひびわれがあったので、この部分にはVハツリの後に弾性パテを埋めるなどの処置が考えられたが、新たに発生するコンクリートのひびわれに対して、樹脂塗膜がどの程度の追従性があるかを確認すべきであると考えた。これまで、コンクリート面に塗工した樹脂がコンクリートのひびわれに対する追従性については、2~3の方法が紹介されているが、その定量的評価は殆どなされていない。そこで、本報では安定した供試体の製作し易い熊谷組の伊藤らの方法に準拠した試験を行い、上記の樹脂塗膜がコンクリートのひびわれに対する追従性の定量化について検討し、有用な結果を得たのでここに報告する。
おわりに
揖保川終末処理場のコンクリート構造物の防食対策として、コンクリートに5種類のFRPをライニングすることになり、本報ではこれら樹脂塗膜がコンクリートのひびわれに対する追従性について検討し、ビニルエステル系では約1.3~1.7mm、エポキシ系では約0.8~1.0mmなる結果を得た。揖保川終末処理場のコンクリート構造物は打設後約1年以上を経過しており、コンクリートの硬化収縮や乾燥に伴うひびわれは既に出つくしていると見られるが、今後にこの構造物に貯水する場合や曝気攪拌を開始する場合に予想されるコンクリートのひびわれに対しては、地震等の不測の事態を除いて、塗工されるFRPライニングは追従性があるものと考えられる。
PDFファイル名 013-01-1070.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る