種別 | 論文 |
主題 | 変動応力下におけるコンクリートのクリープ予測に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 阪田憲次(岡山大学) |
連名者1 | 綾野克紀(岡山大学) |
連名者2 | 桧垣智 (広島県) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 429 |
末尾ページ | 434 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき コンクリートのクリープ特性を決定するクリープ試験の場合とは異なり、実際のコンクリート構造物に作用する応力や環境の湿度および温度等は、時間の経過とともに変化する。従って、コンクリート構造物の設計にクリープひずみの影響を考慮する場合には、一定持続応力、一定温度・湿度下において求められたクリープデータとともに、応力、温度・湿度が変化する下でのクリープ挙動を正確に表すことのできる非定常クリープ構成方程式が必要となる。変動応力下のクリープひずみを表す非定常クリープ構成方程式を定式化するために、コンクリート、高分子材料等のクリープ問題には、クリープひずみの重ね合せ則が、また、金属材料等の結晶質材料のクリープ問題には、時間硬化則、ひずみ硬化則等の種々のクリープ硬化則が提案されている。クリープの重ね合せ則は、一定持続応力下のクリープひずみが応力に対して線形と見なせる場合に、従来のクリープ硬化則は、載荷期間中、”aging”を起こさない材料に対して適用できる手法である。本研究は、変動応力下におけるコンクリートのクリープひずみの実験データと、クリープの重ね合せ則、従来のクリープ硬化則および著者らの提案するクリープ硬化則に基づく計算値とを比較し、各々の手法のコンクリートのクリープ問題への適用性を検討するものである。 まとめ 単調に増加する変動応力が載荷された場合、クリープひずみが応力に対して線形であるとするクリープの重ね合せ則に基づく計算値は、実験データをかなり過小評価し、載荷期間中のコンクリートの”aging”の影響を考慮しないひずみ硬化則に基づく計算値は、初載荷後、約70日以降変化した応力によって生じるクリープひずみを著しく過大評価することが分かった。また、著者らの提案する計算手法を用いれば、十分材令が経った後に初載荷を行うコンクリートのみならず、初載荷時材令の若いコンクリートの変動応力下におけるクリープひずみをも正確に表されることが確かめられた。また、単調に減少する変動応力が載荷された場合、第2区間以降に生じるクリープが非常に小さいために、いかなる解析手法を用いても実験値との隔たりが小さいことが確認された。 |
PDFファイル名 | 013-01-1071.pdf |