種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの電気抵抗に及ぼす試験条件および作用応力の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 小野博宣(中部大学) |
連名者1 | 大岸佐吉(名古屋工業大学) |
連名者2 | 文堅(名古屋工業大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 441 |
末尾ページ | 446 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき セメントペーストとコンクリートの電気的性質の研究はE.Hammondらにより1955年に始まり、1973年以降F.Wittmann、W.J.McCarter、Hannsonl.L.Hらが電気挙動と電気透過の意義や電気抵抗性を検討した。一方我が国では硬化コンクリートの含水率測定に鎌田らが電気抵抗を用いた研究例、中根らによるコンクリート構造体の含水率側定、田代らのセメント硬化体の自由水効果の報告がある。また、水口らはフレッシュコンクリートの骨材分離の測定を電気抵抗測定により試みている。加藤・矢島らは液体導電率計を用いて導電率とフレッシュモルタル、コンクリートの配合について報告している。一方、田代らもハイアルミナセメントについてその硬化前後の導電特性を報告し、筆者らもすでにセメント硬化体の電気抵抗・容量などの特性について報告した。しかし、セメント硬化体の電気特使に及ぼす影響因子は多岐にわたり、かつ複雑であるためまだ不明な点が多い。本研究の目的は、セメント硬化体の電気抵抗に及ぼす電極材質、電極面積、電極問距離、供試体断面寸法、供試体温度の各効果を明らかにし、かつ、フレッシュコンクリート中のCl-濃度および硬化コンクリート供試体に作用する応力と電気抵抗の関係を検討することにある。 まとめ セメント硬化体に関する本実験の結果は次のように要約される。1)モルタルの電気抵抗は電極面積20×20mm2においてモルタル試料断面約50mm正方形以下では断面積に反比例する。しかし、電極面積に対してモルタル断面積がこれ以上十分大きい場合には電気抵抗は試料の断面積に影響されず一定値を示す。2)電極間距離が粗骨材の最大径に比べて十分大きい場合には、コンクリートの電気抵抗は電極間距離に比例する。3)コンクリートに用いる電極の面積が大きいほど、電極面積に対する電気抵抗の比は大きくなり、モルタルやコンクリートの電気固有値として比抵抗を用いることには疑問がある。4)セメント系硬化体の電気抵抗は試料温度の影響を受け、温度に逆比例して抵抗は小さくなる。5)セメントモルタルの電気抵抗及び超音波伝播速度は曲げ応力または、圧縮応力の増加に対して、僅かしか変化せず抵抗値から応力度を判定できる可能性は小さい。 |
PDFファイル名 | 013-01-1073.pdf |