種別 論文
主題 弾性波法を適用したコンクリート内部の空隙および鉄筋位置の推定に関する実験的研究
副題
筆頭著者 山田和夫(愛知工業大学)
連名者1 山本正岳 (愛知工業大学大学院)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
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先頭ページ 491
末尾ページ 496
年度 1991
要旨 はじめに
昨今、高度成長期に建設された既設コンクリート構造物の早期劣化に関わる諸問題が社会的な関心を集めており、関連する学・協会においても、既設コンクリート構造物の維持管理の方法、あるいは耐久的な構造物の設計・施工方法に関する委員会を設けて、この種の問題に関する多方面からの検討を行っている。このような社会的背景から、最近コンクリートの非破壊試験方法が再び関心の的となってきている。従来、コンクリートの非破壊試験は、コンクリートの強度推定を目的としたものが多かったが、近年は構造物の劣化度診断とも関連して、コンクリート内部のひび割れ、空隙や欠陥、含水状態、鉄筋の位置、直径および腐食状態、仕上げ材の剥離状態などといった強度以外の内部探査の方法も重要となってきている。筆者らも、従来から弾性波法を適用したコンクリートの非破壊試験方法を確立するための一連の基礎的研究を行ってきたが、本研究は、それら一連の研究の延長上のもので、コンクリート中の空隙および鉄筋に対する内部探査を対象として実験的に検討を行ったものである。
結論
本研究では、弾性披法を適用したコンクリートの非破壊試験方法を確立するための基礎的研究として、弾性波法による空隙および鉄筋の位置推定の可能性について検討を行った。本研究で得られた結果を要約すると、およそ次のようにまとめられる。1)空隙および鉄筋のかぶり厚さの推定精度は、本実験で採用した測定方法の中では共振法が最も優れていた。また、反射法を適用してかぶり厚さを精度よく推定するためには、超音波の反射角度を最適な角度となるようにする必要がある。透過法による空隙位置の推定精度は、反射法の場合と同程度であるが、鉄筋位置の推定精度はあまり期待できない。2)鉄筋径が増加しかぶり厚さの推定精度が向上するに伴って、モルタルの周波数応答特性は、200~250kHzの周波数成分が卓越した特性へと移行する。3)空隙径の増加およびかぶり厚さの減少に伴って、検出超音波の最大振幅およびエネルギーは増加し、空隙からの反射波の検出が容易となる。
PDFファイル名 013-01-1082.pdf


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