種別 | 論文 |
主題 | 自然電位法の仮想電荷法(CSM)解析による鉄筋腐食の評価に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 大津政康(熊本大学) |
連名者1 | 山村浩紀(熊本大学大学院) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 527 |
末尾ページ | 532 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに コンクリートへの非破壊検査法の適用については、コンクリート構造物の維持・管理へのニーズの高まりとともに、様々な分野で研究されている。筆者らのグループでは、アコースティック・エミッション(AE)法および超音波法などのひびわれ検出手法、さらに、鉄筋腐食の検出について研究を実施している。鉄筋腐食の非破壊的な検査には、現在のところ自然電位法と分極抵抗法が提案されている。しかしながら、いずれもコンクリート表面での電気的な評価であり、測定値はコンクリートの状態に非常に影響を受けることが報告されている。これを解決するには、コンクリート表面ではなく、鉄筋表面での電位を求めることが考えられる。このため、3次元境界要素法(BEM)による解析法を提案したが、解析にかなりな労力が必要となり実用的でない点が問題であった。そこで、仮想電荷法(Charge Simulation Method:CSM)を用いた手法を考案し、これによる鉄筋腐食の評価法の妥当性について検討した。 総論 自然電位法の測定値より鉄筋表面での電位を推定する方法としてCSMによる解析を試みた。この結果、次のような結論が得られた。1)電食試験により腐食させたRC床版モデルのコンクリート表面での非破壊検査の結果では、自然電位の測定結果の分布図は、実際の鉄筋腐食とよく対応していた。しかし、今回の計測では分極抵抗の結果は明確にはならなかった。これは、測定法に問題がある可能性もある。2)自然電位測定の結果より鉄筋表面の電位を推定する方法としてCSMによる解析法を考案した。これは大変簡単な解法であり、容易に自然電位の自動測定に組み込むことが期待できる。3)CSM解析により求められた鉄筋表面の電位の値と実際の腐食の関係は、-0.3Vを基準として腐食部とよく対応していることが認められた。 |
PDFファイル名 | 013-01-1088.pdf |