種別 論文
主題 脱水・脱気型枠によるコンクリートの表層部の耐久性に関する研究
副題
筆頭著者 石原誠一郎(浅沼組)
連名者1 立松和彦(浅沼組)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 561
末尾ページ 566
年度 1991
要旨 はじめに
近年、地球環境の悪化が問題となるなかで、これまで半永久的と考えられていた鉄筋コンクリート構造物の早期劣化が大きな社会問題となっている。大気中の炭酸ガス等の増加によるコンクリートの早期中性化の問題とともに、特に、都市部では酸性雨による被害が発生し、また塩害の著しい海洋構造物や凍害を受ける寒冷地での構造物において、コンクリートの劣化現象が数多く報告されている。こうしたコンクリートの早期劣化を防ぐ方法の一つとして、透水性材料を型枠のせき板に取り付けて、コンクリート中の気泡や余剰水を型枠外に排出させることにより、コンクリート表層部の組織を密実にし、コンクリートの耐久性を向上させる工法が種々開発されているが、この方法によるコンクリートの耐久性向上の効果については十分に解明されているとは言い難い。本研究は透水性マットを用いた脱水・脱気型枠によるコンクリートと従来の塗装合板型枠によるコンクリートとの物理的作用および化学的作用に対する耐久性を比較し、脱水・脱気型枠によるコンクリートの表層部の耐久性向上の効果を検討した。
まとめ
本研究から以下の事が確認された。(1)透水性マット使用面の表面強度は合板型枠面に比べ大きく、特に初期材令においてその傾向が著しい。(2)透水性マットによる脱水・脱気によりコンクリート表層部が緻密化されるため、コンクリート表面からの中性化および塩分浸透が1/3~2/3に抑制され、また凍結融解に対する抵抗性が大幅に向上することが確認された。(3)コンクリート表層部の品質向上は脱水量の多い試験体の下部ほど大きかった。(4)耐薬品性試験における、質量変化率、浸食深さの測定結果においては、透水性マット使用面と合板型枠面の明確な有意差は確認されなかったが、中性化深さの測定結果では、わずかではあるが透水性マットの使用による中性化抑制効果が確認された。また、供試体の表面状況の目視観察による比較では、耐硫酸塩性試験において透水性マット使用面の劣化はより小さいと判断されたが、耐酸性試験では明確な有意差は見られなかった。
PDFファイル名 013-01-1094.pdf


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