種別 | 論文 |
主題 | 連続繊維補強セメント薄板状部材の力学的特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 井上孝之(大阪市立大学大学院) |
連名者1 | 眞嶋光保(大阪市立大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 779 |
末尾ページ | 784 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 繊維補強セメントによって薄板状部材を作成する場合、繊維混入率を大きくしやすく、補強効率等も考え合わせ、2次元的な補強を目的として連続繊維を使用する方がよいと考えられる。しかしながら連続繊維は配向性を持ち、強度特'牲への寄与率という点から、繊維の配向、配置と補強効率の関係を調べておくことは重要であると考えられる。そこで本研究では、連続繊維としてフィブリル化(繊維化)したポリプロピレン繊維(以下PPfとする)を用いた薄板状部材に対して直接引張載荷試験を行ない、補強効率に影響を及ぼすと考えられる繊維混入量、繊維配置形態およびその角度に着目し、これらが応力-ひずみ関係、部材強度、ひびわれ性状などに及ぼす影響を比較検討することにより、ポリプロピレン繊維補強セメント板の基本的力学性状を明らかにすることを目的としている。またポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ビニロン(PVA)の各メッシュ状繊維(図-1)によって補強されたものに対しても試験を行ない比較考察する。 まとめ 以上の内容をまとめると次のようになる。1)複合材の初期弾性係数、ひびわれ強度およびひびわれ発生時のひずみと繊維量の関係はいずれも、繊維が混入された場合とそうでない場合には繊維量が増加しても連続的には対応せず、別の挙動を示す。これらの結果は複合則によるものとは異なり、何らかのモデルの検討が必要である。2)複合材における初期弾性係数およびひびわれ発生応力は、マトリックスと繊維の体積比によって決まるものではなく、繊維の配置形態およびその角度も複合材の工学的特性値に影響を及ぼす。繊維角度の増加は実質繊維量の減少であるといえる。3)複合材の引張性状に与える繊維の付着性能の影響は大きく、メッシュ状繊維による機械的付着はよいと考えられるが、繊維の体積比を変えずにより大きな補強効果を得るためには、繊維は細い方が良いことが推測される。 |
PDFファイル名 | 013-01-1135.pdf |