種別 | 論文 |
主題 | パイプクーリングにおける冷却効果の実験および解析による検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 岩佐正徳(大林組) |
連名者1 | 今枝靖典(大林組) |
連名者2 | 若松岳(大林組) |
連名者3 | 原田暁(大林組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 833 |
末尾ページ | 838 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき コンクリートのパイプクーリングは、ダムや大型橋梁等の重要かつ大規模なマスコンクリート構造物の温度応力制御として使われてきた。しかし、近年、躯体を最終安定温度まで下げるための使用に加えて、最高温度を低減するピークカットのための使用も増加している。パイプクーリングを実施する際には、クーリングによる局部的な引張応力が生じないように、配管網のレイアウト、管径、冷却水の流速(流量)を予測解析をもとに適切に設計する必要がある。その解析手法については、クーリングパイプを要素としてではなく、ある吸熱定数を有する節点としてモデル化し、吸熱効果を評価しようとする方法が一般的である(本論文では、吸熱節点法と称す)。しかし、パイプクーリングの効果を定量的に評価した例は少ない。本論文では、低発熱セメントを用いて単純モデル化したパイプクーリング実験を行い、詳細な温度計測を行ってパイプクーリングによる温度低減効果を実測した。そして、吸熱節点法により温度解析を実施し、実験結果と比較して解析手法の妥当性を検証した。さらに、パイプクーリングの効果を評価するために、ダムのようにリフト施工において、リフト厚とコンクリートの発熱特性(K値、α値)をパラメータとしたパイプクーリング効果の解析検討を行った。 まとめ 1)コンクリートのパイプクーリング実験を行った。簡易断熱モデル供試体におけるピークカット量はおよそ6℃であった。2)吸熱節点法での解析結果は実験結果とよく合致した。節点数が少なくてすむため、実規模構造物におけるパイプクーリング解析には有効な手法であると考えられる。3)リフト厚がパイプピッチより小さい場合のピークカット能力はパイプピッチに依存し、その効果はリフト厚とパイプピッチが同等である場合に最も大きいと思われる。4)パイプクーリングによるピークカットに適したセメントはα値の小さなセメントである。その観点から、近年開発されている低発熱セメントとパイプクーリングの組合わせは有効であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 013-01-1145.pdf |