種別 | 論文 |
主題 | 打継面への塑性モデルを適用したマスコンクリートの温度応力解析 |
副題 | |
筆頭著者 | 高辻康(名古屋大学大学院) |
連名者1 | D. R. Lokuliyana(名古屋大学大学院) |
連名者2 | 田辺忠顕(名古屋大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 851 |
末尾ページ | 856 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 近年の構造物には高品質なコンクリートが要求されており、より精度よい計算方法・要因評価が必要となっている。この点はマスコンクリートの温度応力問題に関しても同様である。温度応力発生の構造的原因は、新コンクリートが接する岩盤・既設コンクリートとの打継面付着性状と新コンクリート?体のL/H(L:新コンクリート?体長、H:新コンクリート?体高)に代表される形状効果であることはよく知られている。これら因子がどのようなメカニズムによって温度応力発生に寄与するかの詳細は未だ明らかではなく、従来の温度応力計算では応力・ひずみ・変位の良好な一致を得ることが非常に難しいようである。しかしながら、過去において行った研究結果から打継面の剛性評価を適切に行えばかなり推定精度が向上すると言う知見が得られており、本研究ではそれらの結果に基づき打継面要素に対して新たなモデル化を行った。即ち、打継面に対して特殊な塑性モデルを導入し有限要素解析に適用した結果、実測値との良好な一致を得ることが出来精度の高い温度応力解析が可能となった。 まとめ 以上のようにL/H=2.5、5、15の5つのモデルに対し適用したところM2モデルを除くと応力・ひずみに対しては非常に高い精度での解析結果を得ることができた。また変位についても鉛直方向については、十分な結果を得ることができ、水平方向についても打継面上の大きなすべりやクリープの影響を除けば全体像を捉えるに十分なだけの結果を得ることができた。即ち本モデルは打継面処理の状態や形状の異なるケースにも適用可能と言えよう。また打継面が鉄筋によって補強されていても本モデルに鉄筋剛性を加えれば適用可能であった。今後の温度応力問題は、構造解析的なものから最大の関心事である温度ひびわれの発生及び温度ひびわれ幅制御といったテーマに移って行くものと思われるが、本研究はこの温度ひびわれ問題も含めた温度応力問題に対してその要因分析の有効な一検討となると思われる。 |
PDFファイル名 | 013-01-1148.pdf |