種別 論文
主題 超流動コンクリートの実構造物への適用に関する研究
副題
筆頭著者 坂本淳(大成建設)
連名者1 松岡康訓(大成建設)
連名者2 新藤竹文(大成建設)
連名者3 S. Tangtemsirikul(大成建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 881
末尾ページ 886
年度 1991
要旨 はじめに
近年、コンクリート工事の省力化とコンクリートの高性能化を目的としたコンクリート材料の研究・開発がさかんに行われるようになっている。このようなコンクリートの基本的な概念は岡村により提唱され、著者らもそれを基に研究を進め、既に上記の性能をほほ満足するコンクリート材料の開発に成功している。本研究は、現状のコンクリート製造システムにより製造された、この締固めを必要としないコンクリート(以下、超流動コンクリートと称す)を大型壁状試験体および実構造物へ適用した打設実験において得られた知見をまとめたものである。
まとめ
本研究では、現状のコンクリート製造システムにより製造された、締固めを必要としない超流動コンクリートを大型試験体、および実構造物へ適用し、その際に行った各種試験から本コンクリートの実構造物への適用性について検討を行った。その結果をまとめると、以下のとおりである。(1)一般のレディーミクストコンクリート工場においても、十分な品質管理を行うことにより、安定した品質の超流動コンクリートを確保することは可能である。(2)超流動コンクリートは、トラックアジテータを使用すればスランプフローの経時変化は2時間程度ならばロスは小さく、十分な流動性を保持できる。流動性の低下が大きい場合には、高性能減水剤を現場で後添加することにより、流動化が可能である。(3)超流動コンクリートの打設に際し、締固めをせずに一ヶ所から流動させても構造物全体に亘って均等質、かつ密実なコンクリートが得られる。また、硬化後のコンクリートは材令28日で約400kgf/cm2と高強度であり、鉄筋との付着強度も十分に高い。(4)コンクリート側圧はほほ液圧(2.4ton/m3×打込み高さ)で作用するので、型枠部材の設計時には液圧として算定した側圧の値を用いる必要がある。以上の結果から、本実験で使用した超流動コンクリートを用いることにより、打設時に締固めをしなくても構造物全体に亘り、均等質、かつ高品質なコンクリート構造物の構築が可能であることが確認された。
PDFファイル名 013-01-1153.pdf


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