種別 論文
主題 有限要素法による二次元応力拡大係数の解析
副題
筆頭著者 石黒覚(大阪府立大学)
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連名者5  
キーワード
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先頭ページ 67
末尾ページ 72
年度 1991
要旨 まえがき
線形破壊力学(Linear Fracture Mechanics)は、クラックを含む部材あるいは構造物の弾性解析より破壊力学パラメータである応力拡大係数を決定し、このパラメータを用いて、脆性破壊、疲労破壊などにおけるクラックの挙動を定量的に評価する工学的手法である。本手法は、クラックの発生および進展に起因する非線形挙動の解析に対して有効であることからコンクリート構造への応用が模索されてきた。コンクリートのような複合材料では、金属やガラスなどの均質材料とは異なり、骨材によってクラックの進展が阻止され、主クラックの周囲に大きな微細クラックの累積領域が形成される。このため、一般規模のコンクリート構造物では線形破壊力学の適用が困難とされ、破壊力学パラメータとして破壊エネルギーの適用が検討されている。一方、コンクリートダムのような大規模な無筋コンクリート構造物に対しては、線形破壊力学の適用が有効と考えられており、いくつかの適用例も報告されている。本論文は、コンクリートダムのクラック解析に線形破壊力学を適用するための基礎的研究として、簡便で精度のよい応力拡大係数の決定方法について検討したものである。有限要素法による応力拡大係数の決定方法には種々の方法が提案されており、本論文では特異要素と変位法を組合せた方法を採用し、二次元クラック問題への適用性を検証した。
まとめ
本論文では特異要素を用いた応力拡大係数の決定方法を示し、代表的な二次元クラック問題の数値解析によりその適用性を検証した。これらの検討結果より以下の結論が得られた。1)クラック先端近傍に8個の特異要素を配置し、特異要素の節点変位より決定した応力拡大係数に対して外挿法を適用することにより、簡便かつ精度よく応力拡大係数を決定できた。2)Shihらの方法よりも変位外挿法を適用した方が、二次元クラック問題の応力拡大係数を精度よく決定できた。3)圧縮を受ける無限板中の傾斜クラックに対しては、クラツクの特性をジョイント要素を用いてモデル化することにより、引張を受ける場合と同様に応力拡大係数を決定できた。
PDFファイル名 013-01-2008.pdf


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