種別 | 論文 |
主題 | 大変形正負交番繰り返し荷重を受けるRC部村の曲げ耐力特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 魚本健人(東京大学) |
連名者1 | 矢島哲司(芝浦清工業大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 265 |
末尾ページ | 268 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに コンクリート構造物に過大な外力が作用した場合の損傷、劣化の程度を正確に知ることは、その構造物の耐久性における損傷度評価の上で重要なことと考えられる。近年、この損傷度解明の手段として破壊力学の手法のコンクリートへの応用が摸索されている。本研究は、材料学の視点から曲げを受ける鉄筋コンクリート(以下、RCと略す)はりを対象として、力学エネルギーの概念を用いて損傷度の評価方法を確立することを目的とするものである。RCはりの損傷、劣化の程度はその部材の変形能、履歴減衰エネルギー等と密接な関係があると考えられる。そこで、この損傷度解明の第一段階として、変位制御による動的な大変形正負交番繰り返し載荷を行い、変位を各種変化させた場合(部材降伏変位δyのn倍)のRCはりの破壊時までの履歴減衰エネルギー、等価減衰定数、繰り返し回数等と損傷、劣化との関係について実験的に検討したものである。なお、本論における破壊(終局)時とは動的繰り返し載荷中に耐荷力が著しく低下した時点とした。 まとめ 本実験の範囲内で以下のことが明らかとなった。1)部材の降伏以降における静的載荷においては、振幅の違いによる耐荷力の差は小さいが、各1サイクルの履歴減衰エネルギー量は、じんせい率の増大とともに直線的に増加する。2)5種類の同一振幅の正負交番繰り返し載荷および各種振幅を混合させた載荷における累積エネルギー量は各試験体ともほぼ同一の値を示した。また無次元化するために求めた総エネルギーの比(E)は変位量の増加とともに大きくなる。これらの結果より、部材の実載荷による履歴減衰エネルギーを加算することにより、その部材の損傷程度を推定する可能性が示されたと考えられる。なお今後の問題としては、断面諸元、軸力および載荷履歴等の累積エネルギーに影響を及ぼすと考えられる他の要因について検討する必要があると考えられる。 |
PDFファイル名 | 013-01-2042.pdf |