種別 | 論文 |
主題 | 衝撃を受ける鉄筋コンクリートばりの挙動に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 桝谷浩(金沢大学) |
連名者1 | 梶川康男(金沢大学) |
連名者2 | 柴田豊(鹿島建設) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 315 |
末尾ページ | 320 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき 衝撃荷重が作用する構造物としては、落石を受けるロックシェッド、車両の衝突の可能性のある橋梁の高欄やガードレール、波、船舶により衝撃をうけるプラットホーム、防波堤、橋脚、飛来物の衝突を受ける原子力発電施設などが挙げられる。このような衝撃問題において、各ケースごとに衝撃体の速度、エネルギー、その性状が異なり、非衝撃体の材料特性、構造特性も異なるため、その取扱いの一般化が難しいと考えられてきた。また、衝撃によりコンクリート構造には、貫入、貫通、表面剥離、裏面剥離などの現象が生ずることが知られており、貫通限界を中心とした設計のための実験式が提案されてきている。しかし、1989年7月16日に越前海岸において岩石崩落によりロックシェッドが破壊して15名の犠牲者が奪われた事故を契機に、ロックシェッドのように比較的ソフトな衝撃を受ける構造物の設計に用いる衝撃荷重の評価、衝撃荷重下における構造物や部材の破壊挙動の解明が求められるようになってきた。このような観点より、本研究では衝撃荷重に対する基礎的な問題として、重鍾落下による比較的ソフトな衝撃を受ける鉄筋コンクリートはりの衝撃実験を行うことにより、荷重特性、破壊形態と吸収エネルギーについて議論したものである。 結論 本研究では衝撃荷重を受ける基礎的な問題として、重鍾落下による比較的ソフトな衝撃による鉄筋コンクリートはりの衝撃実験を行い、荷重特性、破壊形態と吸収エネルギーについて検討したが、それらは以下のようにまとめられる。1)重錘落下による作用荷重は、スパン長が短くなるとその最大値は大きくなり、作用時間は短くなるが、衝突速度が大きくなるに従いその違いは小さくなる。2)最大荷重までの吸収エネルギーでは、せん断補強筋の少ない供試体がエネルギーの吸収大きくなっていることとより、せん断補強筋が少ないほど衝撃初期に打撃点付近により大きな変形(せん断破壊)を生じていることが推論される。3)コンクリートのひびわれによる破壊エネルギーは、スパン長が小さくせん断破壊する場は衝突速度の影響を受けるが、スパンが大きく曲げひびわれが多くなると衝突速度にはそれほど影響を受けない。 |
PDFファイル名 | 013-01-2051.pdf |