種別 | 論文 |
主題 | 高強度マルチフープを用いた鉄筋コンクリート柱のせん断破壊性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 中澤淳(川鉄テクノワイヤ) |
連名者1 | 三原重郎(川崎製鉄) |
連名者2 | 益尾潔(日本建築総合試験所) |
連名者3 | 南宏一(福山大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 445 |
末尾ページ | 450 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 近年、建築物の技術革新には目ざましいものがあり、中でも高層建築の建築棟数の伸びは著しく、その中において鉄筋コンクリート(以後、RCと呼ぶ)構造の超高層集合住宅が各方面で数多く計画され、建設されている。このようなRC部材では、高軸力、高せん断力を受けるため、耐震性能確保のために材料の高強度化を図ると共にせん断補強筋の配筋形状についても検討がなされてきた。その中でも外周筋と副帯筋を組み合わせたせん断補強筋の有効性が指摘されている。しかしながら、この副帯筋の現場施工は非常に手間がかかる上に高強度の鉄筋を使用する場合には配筋しにくくなる。そこで、外周筋と副帯筋を一体に加工することで、現場施工の効率向上および省力化が期待でき、また、一筆書きに加工することによりフックを少なくすることができ、その結果、せん断補強筋としての構造的な信頼度が向上すると考え、外周筋と副帯筋を一体化し、一筆書きに曲げ加工した帯筋を考案して試作し、これを「マルチフープ」と名付けた。本論ではせん断破壊先行型のRC柱を対象にして13000kgf/cm2級高強度鉄筋を用いた、マルチフープのせん断補強効果を把握するとともに、マルチフープと標準型のせん断補強筋とを比較検討することを主目的とし、補強筋形状およびせん断補強筋比を実数変数としたRC柱12体の実験を行い、これらの実験結果より、実験変数が破壊性状およびせん断耐力におよぼす影響を比較検討する。 結論 1)マルチフープは標準フープと同等の耐力を与えるとともに、同等以上の変形性能を確保し得る。2)同一補強筋量の場合、外周筋のみ密に配筋するよりもS2タイプの副帯筋を併用する方が耐力および変形性能を向上させることができる。3)ダイヤ形および八角形副帯筋をもつ場合のせん断補強筋比Pwは、2章の定義で評価出来る。4)副帯筋を併用することにより、付着割裂ひび割れの進展を抑制することができる。5)マルチフープを使用した柱の終局せん断耐力は、既往の実験値と同等の安全率を確保できる。 |
PDFファイル名 | 013-01-2073.pdf |