種別 | 論文 |
主題 | フレーム内における部分的連層耐震壁のせん断破壊挙動 |
副題 | |
筆頭著者 | 龍井潤一(武蔵工業大学大学院) |
連名者1 | 望月重(武蔵工業大学) |
連名者2 | 濱本卓司(武蔵工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 589 |
末尾ページ | 594 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 耐震壁を有するRCフレームの破壊モードは、壁厚、壁筋比、付帯フレームの拘束条件等のパラメータにより変化する。壁板の斜めひび割れにより徐々に圧壊するものの付帯フレームには大きな損傷を与えることのないスリップ破壊は、壁板のせん断ひび割れが付帯フレームまで進展して急激に耐力低下を示すせん断破壊に比べ、比較的変形能力に優れ、最大耐力以後の耐力低下も少なく、靭牲に富んだ破壊形式である。本研究では、パラメータ値の適切な選択によりスリップ破壊で壊れるような破壊モード制御を行うことを目的に、2層耐震壁を有する3層3スパンフレームの試験体を用いて実験を行い、各パラメータによる破壊形式への影響を検討した後、変位増分法を用いたブレース置換モデルによりせん断破壊とスリップ破壊の最大耐力以後の挙動を追跡した。実験結果と解析結果の比較検討を行って解析法の妥当性を確認するとともに、耐震壁を有するRCフレームのせん断学動を解明する上での有益な資料を得たので報告する。 結び 本研究では、2層耐震壁を有する3層3スパンフレームの破壊形式の異なる実験を行い各パラメータが破壊形式に与える影響を検討し、さらに最大耐力以降の挙動を追跡するために、今回新たに開発した変位増分法を用いたブレース置換モデルによる解析結果と実験結果を比較検討した。本研究の範囲内で得られた結論を以下に要約する。1)実験から、壁厚、壁筋比、付帯フレームの主筋比およびせん断補強筋比は破壊モードを制御する上での重要因子であることが分かった。2)変位増分法を用いたブレース置換モデル解析により、荷重増分法では追跡の難しかったじん性の富むスリップ破壊型耐震壁を有するRCフレームの最大荷重以後の耐力低下を再現できた。3)本解析法により、せん断破壊型のRCフレームの全体的挙動だけでなく歪レベルの局部的な性状も定量的に把握できることが分かった。今後、本解析法をさらに改良しパラメトリックスタディを行って、フレーム付き耐震壁の破壊モード制御に関する資料を蓄積する必要があると考える。 |
PDFファイル名 | 013-01-2098.pdf |