種別 | 論文 |
主題 | 大断面を有するPRC部材の終局純ねじり耐力に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 児島孝之(立命館大学) |
連名者1 | 高木宣章(立命館大学) |
連名者2 | 上垣義明(大林組) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 725 |
末尾ページ | 730 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 土木学会「コンクリート標準示方書」では、プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)部材の終局ねじり耐力を鋼材の降伏が先行する場合には、終局限界状態でプレストレスが消失するとして鉄筋コンクリート部材同様に求めてよいことが規定されている。しかし、PRC部材の終局ねじり耐力は導入プレストレス量に依存すること、しかも本示方書のねじり耐力式における終局時の軸方向鋼材と横方向鉄筋のせん断流q1とqwがほぼ等しいねじり型配筋になっていても、軸方向鋼材と横方向鉄筋の鉄筋比の比つまり剛性の差により、実験値が理論値より非常に小さくなることなどが指摘されている。更に部材断面積が小さい時には、ねじり有効断面積が純ねじり耐力に及ぼす影響が大きいことも指摘されている。本研究では、土木学会「コンクリート標準示方書」のねじり耐力式における終局時の軸方向鋼材と横方向鉄筋のせん断流q1とqwがほぼ等しく、両者の鋼材比もほぼ等しい大断面を有するPRC部材の純ねじり試験を、軸方向鋼材量、横方向鉄筋量と導入プレストレス量を要因として行ない、終局ねじり耐力、変形性能などに及ぼすプレストレスの効果について検討を行なった。 結論 本研究で得られた結論は次のとおりである。(1)土木学会「コンクリート標準示方書」のねじり耐力式における終局時の軸方向鋼材と横方向鉄筋のせん断流q1とqwがほぼ等しく、両者の鋼材比もほぼ等しい比較的大断面を有するPRC部材であっても、導入プレストレスの増加に伴い終局ねじり耐力は増加する。(2)PC鋼棒は、プレストレス導入時の緊張ひずみ近傍で終局ねじり耐力に達する。PC鋼棒は導入した緊張ひずみ近傍までねじりに抵抗するが、その後の荷重繰返しに伴うPC鋼棒ひずみの増加は変形に対して抵抗するのみで、耐力に対しては寄与しない。そのため導入プレストレスの少ないPRC部材の終局耐力の理論値は、危険側になる。(3)高強度せん断補強鉄筋は、最大ねじりモーメント時に非常に小さいひずみしか生じず、降伏していない。最終ループまでに数本の高強度せん断補強鉄筋が降伏するものの、全般的にひずみの増加が少なく、ねじりに対して必ずしも効果的に抵抗していない。 |
PDFファイル名 | 013-01-2122.pdf |