種別 | 論文 |
主題 | 高強度鉄筋を用いてプレストレスを導入した格子状変厚合成スラブの曲げ性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 鈴木計夫(大阪大学) |
連名者1 | 大野義照(大阪大学) |
連名者2 | 松谷輝雄(鴻池組) |
連名者3 | 太田寛(鴻池組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 731 |
末尾ページ | 736 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 従来、プレストレストコンクリートの緊張材にPC鋼材よりも低強度の普通鉄筋を用いることは、コンクリートの乾燥収縮やクリープによる緊張力の損失が大きくなるために、全く考えられなかった。しかし、常時荷重下でひびわれの発生を許容するプレストレスト鉄筋コンクリート(以下、PRCと略記)の出現によって、普通鉄筋を緊張材として用いることも可能となった。すなわち、ひびわれ発生後はコンクリートの乾燥収縮やクリープによる緊張材の応力の減少はなくなるからである。また、プレキャスト部材でひびわれ発生までに長時間経過するような場合でも同じ条件下におかれた無導入の鉄筋コンクリート部材と比較すると鉄筋緊張の効果は確実に残っている。一方、高強度鉄筋は部材耐力の上昇等の点に関しては多くの利点を有しているが、常時荷重下で強度に見合う高応力を許すと過大なひびわれやたわみを生じるという問題があり、その有効利用の範囲が狭められている。本研究は、高強度鉄筋自身を緊張することでその有効利用を図ることを目的とする研究の一環であり、高強度の普通鉄筋(SD490;σy=5000〜6000kgf/cm2)を緊張してプレテンション方式でプレストレスを導入したプレキャストの格子状変厚板(以下、ハーフスラブという)と、その上に現場打ちコンクリート(以下、トッピングコンクリートと呼ぶ)を打設した合成一体化床板(以下、合成スラブという)の実用性について実験的に研究を行ったものである。 まとめ (1)ハーフスラブにおいて、高強度鉄筋(SD490)を緊張してプレストレスを導入することの、たわみやひびわれ幅の制御に対する優れた効果が確認された。(2)合成スラブにおいて、高強度鉄筋(SD490)を緊張したハーフスラブを用いることにより、たわみや中央下端のひびわれ幅が制御されるとともに固定端上端のひびわれ拡大が制御された。長期載荷試験では初期にたわみの急激な変化があったがその後は安定し、弾性たわみの8.57倍の4.21mmのたわみとなった。またいずれの試験においても合成スラブとして一体の挙動を示した。 |
PDFファイル名 | 013-01-2123.pdf |