種別 論文
主題 繊維補強材の付着性状に関する解析的研究
副題
筆頭著者 谷垣正治(三井建設)
連名者1 岡本直(三井建設)
連名者2 蓮尾孝一(三井建設)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
2
先頭ページ 831
末尾ページ 836
年度 1991
要旨 はじめに
繊維補強材をコンクリート部材の補強筋として用いる場合、繊維補強材の弾性係数だけでなくコンクリートと繊維補強材の付着特性を把握しておくことが重要である。補強材の付着特性は、定着に関する付着、トラス機構によってせん断伝達する際に主筋に要求される付着、引張域においてコンクリートからの引張協力効果を得るための付着、プレテンション緊張材として用いる場合の伝達性能に関する付着の4つに大別することができる。ここでは、繊維補強材を用いたコンクリート曲げ部材の剛性評価ならびに曲げひびわれ巾評価において重要と考えられるコンクリートの引張協力効果を対象として、これを解析的に把握することを目的としている。解析には、繊維補強材とコンクリートとの付着応力―すべり関係をボンドリンク要素で表現したFEM解析を用い、繊維補強材の弾性係数ならびに付着応力がコンクリートの引張協力効果に及ぼす影響について検討した。
まとめ
本解析および考察から得られた結果を以下にまとめる。1)補強材応力度が1、500(kgf/cm2)程度以下の範囲では、付着応力―すべり関係の第一折れ点の付着応力度τyが60(kgf/cm2)程度であれば、ボンドリンク要素は弾性域にある。部材としての非線形性は、むしろひびわれの発生によって生じる。2)コンクリートの引張協力効果(k1k2)を同一の補強材平均ひずみで比較すると、補強材の弾性係数が高いものほど、コンクリートの引張協力効果が低下する。同一の補強材応力度で比較した場合には、補強材の弾性係数がコンクリートの引張協力効果に及ぼす影響は少ない。3)τyが低下することによるコンクリートの引張協力効果減少への影響は、補強材の弾性係数が高いものほど大きい。4)補強材の弾性係数が同じであればτyの影響は、部材全体としての剛性に対してよりも、ひびわれ間隔に対して顕著に表われる。
PDFファイル名 013-01-2141.pdf


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