種別 | 論文 |
主題 | 鋼板接着によるRCスラブのせん断補強効果についての一考察 |
副題 | |
筆頭著者 | 駒田幹久(新日本技術コンサルタト) |
連名者1 | 打田靖夫(関西電力) |
連名者2 | 藤原吉美(関西電力) |
連名者3 | 小林和夫(大阪工業大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 893 |
末尾ページ | 898 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき 既存コンクリート構造物のせん断耐力に対する補強に鋼板接着を適用すれば、施工が比較的容易である。しかし、RCスラブを対象とした鋼板接着による斜引張型せん断に対するせん断補強に関しては、現状ではほとんど報告されていないようである。そこで、別報においては、幅×高さ×全長=(20〜100)×20×140cmのRC供試体の側面あるいは側面・底面に鋼板接着したものについてのせん断スパン・有効高さ比3.03での静的載荷による基礎的実験を実施し、側面鋼板厚を増加するとせん断耐力は増大するが、スターラップとみなして算定したほどの補強効果は得られないこと、底面鋼板接着を併用するとせん断補強の効果はより向上することなどを示した。本研究においては、これらの基礎的実験に用いたRCスラブ供試体を対象として2次元弾塑性FEM解析を実施し、接着鋼板に発生する応力とその大きさ・分布を把握するとともに、併せて幅×高さ=197×36cmと72×15.4cmの寸法比を同一としたRCスラブ供試体について静的せん断載荷試験を行って鋼板補強に関する寸法効果を検討した。ここでは、これらの試験結果と解析結果に基づいて、RCスラブの鋼板接着によるせん断補強の効果を考察した結果について述べる。 まとめ 本研究から得られた主な結果をまとめると以下のようになる。(1)2次元弾塑性FEM解析により側面に鋼板接着したRCスラブの耐荷挙動をかなりよく把えることができ、解析とひずみ測定結果の両者からせん断スパン内の側面鋼板には高さ方向に放物線分布形状のせん断応力が作用することが示された。(2)側面鋼板接者したRCスラブのせん断耐力はコンクリートの負担せん断耐力とせん断応力分布を放物線とした鋼板の負担せん断耐力の和として表わすことができる。(3)部材寸法が同一の場合、側面鋼板厚を増加すると部材のせん断破壊時における鋼板の最大せん断応力が減少し、鋼板の補強効率が低下する傾向が認められた。(4)供試体寸法比が同一の相似形の場合、供試体幅が大きくなれば鋼板厚増加に伴う、側面鋼板の終局時の最大せん断応力度の低下は、緩和される傾向にあることが認められた。 |
PDFファイル名 | 013-01-2152.pdf |