種別 | 論文 |
主題 | アウトケーブルを用いたRCはりのケーブル支持点の耐荷特性に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 斉藤啓一(JR東日本) |
連名者1 | 宮本征夫(鉄道総合技術研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 935 |
末尾ページ | 940 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 近年、プレストレストコンクリート構造物の設計施工において、断面外にPC鋼材を配置した(以下アウトケーブルという)構造形式が注目を集めている。一方、コンクリート構造物の耐久性については、高度成長期に建設された構造物の劣化への対処法が各機関で検討され、その一部は修繕補強が必要となっている。既設のコンクリート構造物の補強手段の一つとして、アウトケーブルの使用は、経済性、プレストレス摩擦損失の減少、ケーブル交換可能ならびに作業性の向上等の観点から、構造物によっては利点があると思われる。既設のコンクリート構造物の補強手段として、このアウトケーブルを配置した構造形式を利用する上で明らかにすべき問題点の一つに、アウトケーブルを支持する横桁の支持点あるいは固定点における設計施工法がある。そこで、横桁の支持点部に着目し、特に支持点部を鉄筋コンクリート造としあと施工により主桁に取付け、アウトケーブルにより補修・補強をおこなう方法における設計施工法を明らかにするために、まず、RCはり本体と支持点部を単体的に作製した模型試験体による載荷試験を行い、これら支持点部の力学的な基礎性状について報告を行った。今回、さらに、支持点部をあと施工とした模型試験体により静的載荷試験を行い、支持点部における形状・寸法、補強鉄筋量や、補強鉄筋の本体への定着方法、埋め込み長さ、本体と支持点部との接合面の処理方法等の違いが、あと施工により取りつけられた支持点部の力学的性状に及ぼす影響を検討したので以下に報告する。 まとめ 本試験研究の結果から、あと施工によるケーブル支持点部における部材の耐荷特性について、以下のことが明らかとなった。1)支持点部をはり本体にケミカルアンカーならびにモルタルアンカーにより定着し、本体への鉄筋の埋め込み長を15φ以上とすると、支持点の破壊形式が、曲げおよびせん断となる場合には、一体打ちの場合の破壊荷重とほぼ同程度の値となる結果が得られた。また、本試験では、アンカーの種類による違いは特に認められなかった。2)支持点の破壊形式が曲げおよびせん断となる場合には、有効高さdを補強鉄筋位置とし、曲げ耐力算定式およびせん断耐力算定式により、破壊荷重を求めることができる。3)破壊形式か付着破壊となる場合には、一体打ちの場合の破壊荷重に比べて大きく低下する。設計法を明らかにするためには、付着破壊の解明が重要である。4)実施工では、接合面は十分なチッピング処理等により、一体化を図る必要があると考えられる。 |
PDFファイル名 | 013-01-2159.pdf |