種別 | 論文 |
主題 | 合成版部材を用いた長大ケーソンのねじれ性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 山田昌郎(運輸省) |
連名者1 | 清宮理(運輸省) |
連名者2 | 横田弘(運輸省) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 2 |
先頭ページ | 991 |
末尾ページ | 996 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに わが国の防波堤の建設では、箱型のコンクリート製ケーソンをマウンド上に並べて設置する方法が多い。ケーソン一函あたりの法線方向の長さは、10m〜20mと比較的短い。しかし最近になって、防波堤を分割せず一体化することにより、防波堤に作用する全波力を低減できることが、水理学的に明らかにされた。これは防波堤全長に波の峰が同時に到達しないからである。建設技術的には、全長100mにも達する長大なコンクリート製ケーソンを、ドライドックや造船所で製作することが可能であり、かつ作業機械の大型化により現地での大規模な工事が容易になってきている。こうした背景から、早急に施設を整備する必要があるとき、長大ケーソンの採用が、有力な一手段となってきた。長大ケーソンの設計にあたっては、曳航中の動揺や地盤の不等沈下による堤体のねじれについて検討する必要がある。曳航中のケーソンは上部が開放された開断面である。現行のコンクリート標準示方書における設計ねじり耐力は、充実断面部材を対象とした研究成果に基づいたものである。充実断面部材では断面の反り(warping)を無視できる。一方、開断面部材では反りが拘束されることによって生じる応力が、ひびわれの発生や鉄筋の降伏に及ぼす影響を検討する必要がある。そこで今回開断面を有する模型ケーソンを製作し、ねじり載荷実験を行った。また長大ケーソンの構造形式として、鋼・コンクリート合成版式が検討されている。そこでRC模型とともに、合成版模型についても試験に供した。以下その実験結果について報告する。 まとめ (1)合成版のSt.Venantねじれ剛性算定式を誘導し、合成版式長大ケーソン模型の荷重回転角関係を計算した。計算値はやや危険側の予測値となり、今後の改善が必要なことがわかった。(2)模型軸直角方向に配置された隔壁のねじりに対する抵抗は小さく、ねじれ剛性および耐力の概略計算ではその存在を無視できることがわかった。(3)RC模型では最大荷重が鉄筋降伏開始荷重の約2倍に達した。すなわち、反り曲げによる鉄筋降伏開始後、かなりの余剰強度が期待できることがわかった。 |
PDFファイル名 | 013-01-2169.pdf |