種別 報告
主題 高強度コンクリート製造における細骨材表面水の変動と圧縮強度の関係
副題
筆頭著者 阿部修(松村組)
連名者1 北山悟(松村組)
連名者2 浦野英男(松村組)
連名者3 柏木隆男(松村組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 215
末尾ページ 218
年度 1991
要旨 はじめに
強度が360kgf/cm2を超える高強度コンクリートの製造においては、レデーミクストコンクリート工場(以下、プラント)の製造実績が少ないため、設計基準強度に対して品質のバラツキや養生温度などを考慮して過大な割増しをして調合強度が設定されているのが現状である。今回、筆者らは、コンクリート圧縮強度に大きな影響を及ぼす製造過程の要因としていくつか考えられるが、ここでは細骨材表面水量の補正誤差を小さくすることに着目して、一応の成果を得たので報告する。プラントは大阪市内のJIS認定工場を使用し、以下の調査及び実験を行った。1)通常出荷時における細骨材表面水率変動状況の調査と製造時の表面水率設定の現状調査、2)試験室での試し練り結果にもとづいてセメント水比と圧縮強度の関係の確認、3)細骨材表面水量の管理に対して、通常の状態(シリーズI)と、補正誤差を小さくする状態(シリーズII)の二つのケースを設定し、実機により製造した高強度コンクリートの圧縮強度の比較実験を行った。
まとめ
今回の実験により以下のことが明らかになった。1)細骨材表面水率変動状況を調査した結果、雨天の日は全体に高く日内の変動が大きい。また一般的に朝と昼の始業時は変動しやすい。2)今回の実験では、変動の大きな朝の始業時は製造を見合わせて、練り混ぜ30分前に採取した細骨材を測定し、その表面水率をプラントの設定値とすると製造時の実測値との誤差は±1.7%以内にできた。3)またその結果、圧縮強度の平均値は、通常管理状態の圧縮強度に比べて約75kgf/cm2高くなり、試し練りの圧縮強度とほぼ等しくなった。これらのことより、高強度コンクリートの製造において、細骨材表面水率の設定誤差が圧縮強度の変動に対する、主要な要素であることが確認された。なお、表面水率の測定方法を改善して、測定値を設定値に迅速に反映するとともに、設定誤差をさらに小さくする方策を今後検討していく予定である。また、今回は冬季での実機練りコンクリートの実験であったが、標準期および夏季においても引き続き行う予定である。
PDFファイル名 013-02-1033.pdf


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