種別 | 報告 |
主題 | 高強度コンクリート構造体への引抜き試験法の適用についての基礎的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 永塚徹 (新井組) |
連名者1 | 酒井幸司(新井組) |
連名者2 | 平澤一郎(新井組) |
連名者3 | 森田司郎(京都大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 251 |
末尾ページ | 256 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 現在、構造体コンクリートの強度検査は、打ち込まれるコンクリートから試料を採取して製作された円柱供試体の圧縮強度試験によって行われる場合が多い。しかし、同じフレッシュコンクリートが打設されても、構造体コンクリートの発現強度は締固めやその後の部村内部の温度履歴などの養生条件によって、管理用供試体の強度とは大きく異なることが考えられる。水和熟の高い高強度コンクリートほどこの影響は大きいが、高強度コンクリートを用いた大断面部材の、実施工における構造体コンクリートの強度発現の実態を報告した例は少ない。それゆえ、円柱供試体による強度管理のみでは、適切な管理法とは言えない可能性がある。また、円柱供試体とは別に構造体から直接にコアを抜き取り強度管理を行う手法も用いられているが、構造体に大きな損傷を与えることから適用には限界がある。本報告は、室内実験では構造体コンクリート強度を簡単に、しかも精度よく検査できることが報告されている引抜き試験法を取り上げ、高強度コンクリートを用いた超高層RC造の実大施工実験に適用し、その有効性と問題点について検討した結果について報告するものである。 まとめ 本実験によって以下の事柄が明らかとなった。(1)引抜き試験によって、高強度コンクリートを用いた構造体のコンクリート強度を精度よく推定することができ、しかも試験方法は現場への適用が問題なく行える。(2)柱の平均的な部村強度を推定する場合、ボルトは部材側面の上、中、下段に配置するなど、平均的な引抜き耐力が得られるように配慮する必要がある。(3)コンクリート表面の乾燥は、引抜き耐力を砥下させる傾向がある。(4)実部材より短い柱高さのダミー試験体で試験しても、側面ボルトを高さ方向に均等に配置すれば、平均引抜き耐力と平均コア強度の関係は実部材でのそれと大きな差はない。また、配筋の有無による影響も小さい。(5)本実験のコア強度369~665kgf/cm2の範囲において、コア強度は引抜き耐力にほぼ比例し、その換算係数は126となった。 |
PDFファイル名 | 013-02-1040.pdf |