種別 | 報告 |
主題 | 表面被覆材および浸透性吸水防止材による鉄筋コンクリート造の塩害防止抑制効果に関する一実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 天沼邦一(エヌエヌビー) |
連名者1 | 桝田佳寛 (建設省) |
連名者2 | 根本徹(エヌエヌビー) |
連名者3 | 瀬上光男(エヌエヌビー) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 551 |
末尾ページ | 556 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 海岸付近に建つ鉄筋コンクリート造建物に見られる塩化物の浸透による劣化に対して、コンクリート表面に被覆材を塗布する表面被覆工法が採用きれており、その表面被覆材としては、モルタルや塗装材料が一般的に使用されている。これらの外部からの塩化物の浸透による塩害の場合は、塩化物が溶液の状態で浸透することから、表面被覆材として浸透性吸水防止材の使用が考えられる。本報告は、表面被覆材として、厚付け仕上材4種、塗膜防水材2種および表面処理材として浸透性吸水防止材5種の合計11種類を選定し、鉄筋を埋め込んだコンクリート供試体を海岸地区に暴露した。これらの供試体について、コンクリート中の塩化物の分布状態および鉄筋の腐食状態の測定を行い、その結果からそれぞれの材料による腐食抑制および防止効果を把握しようとするものである。なお、本実験は、静岡県伊豆半島にある海洋飛沫帯暴露実験場において昭和63年10月より暴露を開始し、5年間の計画で実施している。今回の報告は、材令1.5年(シリーズ1)および2年(シリーズ2)の結果である。 まとめ 表面被覆材の塩化物の浸透防止抑制効果を把握するために、鉄筋を埋め込んだ供試体による海岸地区に暴露した。材令1.5年および2年までの結果をまとめると以下の通りである。(1)厚付け仕上材おいては、模擬クラックの有無にかかわらず、塩化物のコンクリート中への浸透を抑制し、鉄筋の腐食ははとんとみられなかった。(2)浸透性吸水防止材による塩化物の浸透抑制効果は、材料の種類より異なり、シラン系のものでは模凝クラックの影響をうけるもののその効果が認められる。(3)鉄筋の腐食は、模擬クラックの影響を受けており、腐食の進行が模擬クラックの部分から進行していることがわかった。(4)埋め込んだ鉄筋の腐食による発錆面積率と質量減少率の関係は、高い相関性が認められた。また、塩化物量と質量減少率の関係についても、相関関係に為ることが確認された。 |
PDFファイル名 | 013-02-1092.pdf |