種別 | 報告 |
主題 | 超低発熱形セメントを用いたマスコンクリートの温度履歴 |
副題 | |
筆頭著者 | 檀康弘(新日鐵化学) |
連名者1 | 近田孝夫(新日鐵化学) |
連名者2 | 永浜一孝(新日鐵化学) |
連名者3 | 冨沢年道(新日鐵化学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 807 |
末尾ページ | 812 |
年度 | 1991 |
要旨 | まえがき 最近、構造物が大型化してきており、材料に対する要求も多様化してきている。マスコンクリート施工時には、温度ひびわれ発生の抑制が大きな課題となっており、種々の対策が検討されてきたが、未だ十分ではないようである。高炉スラグ微粉末は、コンクリートの耐久性や水密性の改善に有効であるのみならず、水和熱の発生が少ないため温度ひびわれの発生防止にも有効な材料である。著者らは、従来より高粉末度の高炉スラグ微粉末を高置換領域で使用することで水和熱の発生をできるだけ抑えた2成分系の超低発熱形セメント(以下SLHCと称する)を用いて、その強度特性や発熱性状、フレッシュコンクリート性状等を確認する実験を行ってきた。今回、この2成分系のSLHCを用いて実際の構造物を施工し、温度履歴や強度特性を測定したので、ここに報告する。また施工者の要請で、現場でマスコンクリートの温度応力の解析を行うため、比較的容易に断熱温度上昇の近似式を推定する方法についても検討した。 まとめ 今回の実験によって以下のことが確認された。(1)SLHCはBBと比較して、ブリージング率が約1/2であった。(2)いずれのセメントを用いた場合も設計基準強度は十分に満足した。また材令1日の圧縮強度はSLHCがBBを上回った。(3)構造物内部の温度上昇履歴を測定した結果、中心部の最大温度上昇量がSLHCで23.5℃、BBで34.6℃となり、単位セメント量による差を差し引いても23%低減できた。(4)SLHCは温度上昇速度、最大値ともBBよりかなり小さくなった。材令3日の温度上昇量/圧縮強度の比で比べるとSLHCはBBの約1/2であった。これらの結果より、高粉末度の高炉スラグ微粉末を85%置換した超低発熱形のセメントは温度ひびわれの抑制に効果があることが確認された。 |
PDFファイル名 | 013-02-1140.pdf |