種別 | 報告 |
主題 | 冷却骨材ストック方式による吊橋アンカレイジコンクリートのプレクーリング |
副題 | |
筆頭著者 | 加藤和彦(サンドプレクール工法協会) |
連名者1 | 高橋三雅(首都高速道路公団) |
連名者2 | 山崎一衛(鉄建・東洋・大豊JV) |
連名者3 | 森末建(三井・五洋・白石JV) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 13 |
号 | 1 |
先頭ページ | 905 |
末尾ページ | 910 |
年度 | 1991 |
要旨 | はじめに 近年、コンクリート構造物の大型化に伴い、セメントの水和熱に起因する温度ひびわれの制御が重要な検討課題となっている。また、一方で大量急速施工のニーズがあるが、この場合には、温度ひびわれ制御はより大きな検討課題になると思われる。現在建設中の東京港連絡橋(仮称)吊橋アンカレイジ(図-1参照)の施工においては、耐久性の高いコンクリートが要求されている。しかし、夏期における施工では、急速施工の面から最大のリフト高さが3.5mであるために、温度ひびわれの発生が高い確率で予測された。このことから、温度ひびわれ制御対策として、超低発熱性セメントの使用など配合面の対策に加工、プレクーリング対策等が採用された。本工事での温度ひびわれ制御設計より、プレクーリングによるコンクリート温度低減量は、最大で20℃以上になるため、従来多く使用されている冷水、氷等による方法では所要のプレクーリングによる温度低減量が確保できないことから、液体窒素(以下、LN2)で骨材を冷却して、冷却コンクリートを製造するプレクーリング方法が検討された。冷却骨材を用いるプレクーリング方法として施工実績があるのは、コンクリート練りまぜ直前に細骨材を冷却する方法であったが、本工事では、冷却コンクリート打設量が1回当り約1,500m3、2基のアンカレイジの総量で約41,000m3と大量であったため、LN2により冷却した骨材を貯蔵し、その貯蔵した骨材を用いて冷却コンクリートを製造する方法が採用された。本報告は、冷却骨材ストック方式によるプレクーリング方法で製造したコンクリートの製造、管理方法および吊橋アンカレイジコンクリートでの施工結果をとりまとめたものである。 まとめ 本報告は、吊橋アンカレイジコンクリートの温度ひびわれ制御対策の一つとして用いたLN2で冷却した骨材を貯蔵し、その貯蔵した冷却骨材を用いてコンクリートをプレクーリングする方法の施工結果に基づき、冷却骨材温度、冷却コンクリート温度、冷却効率等について検討した結果をとりまとめたものである。本工事で得られた主な成果は以下のとおりである。(1)冷却骨材は、各打設の結果を次回打設にフィードバックして製造時の温度管理を行った結果、所定温度の冷却骨材を製造することができた。(2)冷却骨材をほぼ設定通りに製造した結果、所要温度の冷却コンクリートを製造、打設することができた。(3)コンクリート1m3を1℃冷却するのに必要なLN2量は、11.4kg/m3℃程度であった。(4)貯蔵した冷却骨材を使用するプレクーリングの方法は、大量打設のプレクーリング方法として有効であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 013-02-1157.pdf |