種別 | 論文 |
主題 | 超早強性材料を用いた転圧コンクリート舗装の早期開放時期の検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 浅野文男(大阪セメント) |
連名者1 | 森濱和正(建設省) |
連名者2 | 河野広隆(建設省) |
連名者3 | 小林茂敏(建設省) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 165 |
末尾ページ | 170 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 転圧コンクリート舗装(Roller Compacted Concrete Pavement、以下RCCPと略す)は、汎用機械を利用し、合理的な施工が可能となることから急速に広まっており、1992隼2月末現在での施工累積は70万m2を越え、試験施工の段階から実用段階へと移行している。転圧コンクリート(以下RCCと略す)はローラで十分に転圧されることから、骨材の噛み合わせ効果により初期材令時の耐荷力に優れ、早期に交通開放ができるとも言われている。しかしながら、その早期交通開放に関して、(社)日本道路協会から発行された「転圧コンクリート舗装技術指針(案)」(以下、技術指針(案)と略す)では「湿潤養生期間は、普通ポルトランドセメントを用いた場合には3日間、早強ポルトランドセメントを用いた場合には1日間を標準とする」としており、施工後、短時間で交通開放を行えないのが実状である。そこで建設省土木研究所と民間セメント会社4杜により共同開発された超早強性材料をRCCに適用することで、早期交通開放の解決に取り組んだ。本研究は、その超早強性材料を使用したRCCの初期材令における各種強度特性を把握し、それらのデータをもとに多層弾性理論を用いて舗装構造解析上からみた、早期交通開放時期の検討を目的とし、その結果をここに報告する。 まとめ 以上、RCCPの早期交通開放を目指し、超早強性材料を使用したRCCの初期材令における各強度特性の把握および舖装構造解析上からみた交通開放時期の検討を行った。その結果、次に示すような結論を得た。1)超早強性材料をRCCに適用した場合、曲げおよび圧縮強度とも、練混ぜ後3〜5時間程度で凝結の終結時間を迎え、6〜9時間程度から強度発現がみられる。そして10〜13時間で強度発現速度が最も大きく、材令1日で曲げ強度45kgf/cm2、圧縮強度300kgf/cm2が確保でき、1日以降も高い強度増進を示す傾向がある。2)曲げおよび圧縮強度と材令との関係は、本報告中に示す式1)、式2)で表すことができる。3)RCCの静弾性係数は式4)で表され、セメントおよび混和材の種類に関係なく圧縮強度との一義的な関係で決まる。4)超早強性材料を使用したRCCPの交通開放時期を、舗装解析で検討した結果、路盤材料により異なるが、OP、HPよりもそれぞれ7、3時間程度早いと考えられる。今後、超早強性材料を使用したRCCの路面性状に対する耐摩耗性、早期交通開放をした場合の初期疲労による以降の力学特性への影響、凍結融解抵抗性、発熱特性および構造解析において安全率の検討が必要であると思われる。 |
PDFファイル名 | 014-01-1025.pdf |