種別 | 論文 |
主題 | 高性能収縮低減材を用いたCFRCの諸特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 依田和久(鹿島建設) |
連名者1 | 末永龍夫(鹿島建設) |
連名者2 | 玉木俊之(電気化学工業) |
連名者3 | 八木徹(電気化学工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 363 |
末尾ページ | 368 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 炭素繊維補強コンクリート(以降CFRCという)は、高層ビルのカーテンウォール等に用いられている。既存のCFRCは蒸気養生やオートクレーブ養生などの促進養生が必要であるため、カーテンウォールの仕上げ種類や部材形状に制約を受けていた。今回開発したCFRCはこれらの制約を受けないよう促進養生を不要にするため結合材の一部に高性能収縮低減材を用い、部材の寸法安定性や早強性を確保したものである。この高性能収縮低減材によるCFRCの基礎物性および耐久性に関する一部の結果についてすでに報告した。しかし、今まで報告した高性能収縮低減材によるCFRCでは基礎物性および耐凍害性を共に満足したものが得られていない。そこで基礎物性および耐久性に優れたCFRCを得るため、高性能収縮低減材の化学成分の変更の他、フライアッシュを混入して単位セメント量の低減をはかったものを開発した。本報告では、この新しく得られたCFRCの物性を既存の高性能収縮低減材によるものなどと比較検討した。また、CFRCの耐凍害性の評価方法として新しい知見を得たので一考察を試みた。 まとめ 本実験の結果、新しく得られた高性能収縮低減材を用いたCFRC(D5)は以下の点より基礎物性および耐久性に優れていることがわかった。1)練り上がりの目標フロー値200±20mmを満たし、60分後のフロー値の低下がほとんどない。2)単位容積重量は1645 kg/m3で、既存の高性能収縮低減材によるCFRCと同等である。3)曲げ強度は、材令1目で123〜131 kgf/cm2であり、その後も微増している。4)曲げ−たわみ性状における初期ひびわれ強度は70〜80 kgf/cm2である。5)圧縮強度は、材令1日で129 kgf/cm2であり、その後も増加している。6)長さ変化率(材令6ヶ月)は、-4.32×10 -4であり、既存のオートクレーブ養生を行ったものより低収縮性である。7)凍結融解試験において重量変化率および相対動弾性係数が300サイクルまで変化しない。その他、DSC(Differential Scanning Calorymetry)による熱分析試験を行った結果、発熱ピーク温度と耐凍害性との間に相関性があると考えられ、今後検討をする。 |
PDFファイル名 | 014-01-1060.pdf |