種別 | 論文 |
主題 | フレッシュコンクリートの流動性評価に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 西林新蔵(鳥取大学) |
連名者1 | 井上正一(鳥取大学) |
連名者2 | 吉野公(鳥取大学) |
連名者3 | 高井伸一郎(村本建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 375 |
末尾ページ | 380 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 最近、フレッシュコンクリートの性状は極めて多様化してきている。これは流動化剤、高性能AE減水剤等の化学混和剤の進歩、高炉スラグやシリカフュームなどの混和材の混入、さらにはポンプに代表される施工の機械化、省力化による新しいコンクリートの製造方法の開発などによるものである。それに伴って、フレッシュコンクリートのワーカビリチー、特に締固め不要コンクリートあるいは水中不分離性コンクリート等の流動性と材料分離抵抗性が重視されたコンクリートのワーカビリチーの判定方法の再検討が要望されている。本研究は、流動性の高いコンクリートのワーカビリチー評価法を確立するための基礎的資料を得ることを目的とし、水結合材比、高炉スラグの粉末度および置換率等を要因に選んだフレッシュコンクリートに対して、3種類のボックスフロー試験をはじめとする各種試験を行い、上述の要因がコンクリートのワーカビリチーにおよぼす影響を把握するとともに、各試験の指標に関して検討を行ったものである。 まとめ 本研究は、流動性の高いコンクリートのワーカビリチー評価法を確立するための基礎的資料を得ることを目的とし、水結合材比、高炉スラグの粉末度および置換率等を要因に選んだフレッシュコンクリートにL型フロー試験、分離抵抗性試験およびU型フロー試験の3種類のボックスフロー試験を行った。各試験の指標のうち、L型の流動距離およびU型の高低差はコンクリートの降伏値に関連した指標であり、流動速度あるいは流動時間は塑性粘度に関連した指標であると考えられる。また、分離抵抗性試験の指標は粗骨材とモルタルとの分離を評価するものであると考えられる。以下に本研究の主な結果を要約し、まとめとする。1)スランプフロー一定の条件で、スラグ置換率ごとに最も流動速度が速くなる細骨材率が存在し、しかもスラグ置換率が増加するに伴って最もL型フロー試験の流動速度が速くなる細骨材率は小さくなる傾向を示した。2)流動距離LFが同程度の場合L型フロー試験による流動速度で、使用材料あるいは配合要因がコンクリートの粘度に及ぼす影響をとらえることができる。3)コンクリートのモルタル部分の塑性粘度および細骨材率と鉄筋部分をコンクリートが通過する際の粗骨材の分離とは密接な関係がある。 |
PDFファイル名 | 014-01-1062.pdf |