種別 | 論文 |
主題 | 空間要素法によるコンクリートの打設シミュレーション |
副題 | |
筆頭著者 | 谷川恭雄(名古屋大学) |
連名者1 | 森博嗣(名古屋大学) |
連名者2 | 渡辺健治(名古屋大学大学院) |
連名者3 | 寺西浩司(前田建設工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 415 |
末尾ページ | 420 |
年度 | 1992 |
要旨 | まえがき 工期短縮や労務者の不足などの社会情勢から、コンクリート工事の合理化・省力化が求められている。また、近年、コンクリートの耐久性劣化など、コンクリート工事に対する品質管理のあり方が問われている。これらの課題に対して、高強度・超高強度コンクリート、水中コンクリート、繊維補強コンクリートなどの新しいコンクリートや、圧入工法や無振動打設工法などの新工法が次々と開発されている。一方、フレッシュコンクリートの性質をレオロジーの観点から整理し、コンクリートの流動挙動を予測する技術は、コンクリート工事の合理化さらには自動化の技術開発のための基礎となるばかりではなく、「施工設計」の中枢を成すものの一つである。筆者らは、既に粘塑性有限要素法(VFEM)および粘塑性サスペンション要素法(VSEM)を提案し、各種レオロジー・コンシステンシー試験を初めとした数多くの解析を行い、それらの妥当性と適用範囲を示してきた。また、実施工条件に適用できる粘塑性空間要素法(VDEM)を提案し、壁状型枠内に打設されるフレッシュコンクリートの流動挙動に関する解析を行い、実験結果と比較することによってその妥当性を検証してきた。本報では、振動を受ける配筋壁状型枠および内ダイヤフラムを持つ鋼管柱内でのフレッシュコンクリートの流動挙動をVDEMを用いて解析し、レオロジーの観点から定量的に検討することとした。 まとめ 本研究では、粘塑性空間要素法(VDEM)を用いて、小型の壁状型枠および内ダイヤフラムを持つモデル鋼管柱内でのコンクリートの流動挙動に関する解析を行った。本研究で得られた知見は、以下のようにまとめることができる。1)壁状型枠内での試料の流動挙動の表現に、安息角と流動定数を用いることによって、配筋や振動などが、型枠内を流れる試料のみかけのレオロジー定数や流動挙動に与える影響を定量的に評価することができる。2)内ダイヤフラムを持つ鋼管柱内にコンクリートを圧入打設する場合、内ダイヤフラムの開口面積率が小さいほど、またコンクリートの塑性粘度が大きいほど圧入効率の低下が著しく、その圧力損失は、開口部より20%程度大きい直径を持つ直管にほぼ等しい。 |
PDFファイル名 | 014-01-1069.pdf |