種別 | 論文 |
主題 | フレッシュコンクリートのポンプ圧送に関する解析的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 谷川恭雄(名古屋大学) |
連名者1 | 森博嗣(名古屋大学) |
連名者2 | 野田豊(三重大学大学院) |
連名者3 | 渡部哲巳(名古屋大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 421 |
末尾ページ | 426 |
年度 | 1992 |
要旨 | まえがき 日本建築学会の「コンクリートポンプ工法施工指針案」は1979年に改定されて以来、12年が経過している。この間、欧米をはじめ日本でも、大規模工事への対応から、コンクリートポンプは大型化・高出力化し、一般工事では、ブーム付きポンプ車の普及・大型化が進んでいる。コンクリートポンプ工法に関連する実験的な研究報告は非常に多く、コンクリート施工の標準的な技術となっているが、ポンプ圧送のメカニズムを理論的に究明したものは比較的少ない。筆者らは既に、フレッシュコンクリートのレオロジー物性およびすべり抵抗性を入力とする管内流動の基礎理論を提案したが、この理論の特徴は、フレッシユコンクリートのせん断変形とすべり挙動の双方を考慮し、特に、圧力に依存したすべり抵抗モデルを用いている点にある。また、この理論によって、ポンプ圧送時の圧力損失が、筒元から筒先へ変化することが明らかとなり、現行の圧力損失算定法の適用に限界があることを示した。しかし、実際のポンプの圧力は、時間により急激に変動(脈動)しており、長距離・高所圧送時にこの脈動の影響が顕在化する可能性がある。既往のポンプ圧送の理論解析においては、時間によって変化するポンプ圧力を考慮した非定常解析を行った研究はほとんどなく、多くの研究ではポンプ圧力を一定とし、等速度運動を仮定した静的解析を行っている。本研究は、簡単な動的解析によってポンプの脈動を考慮したフレッシュコシクリートの管内流動について検討したものである。 まとめ 本研究では、コンクリートのポンプ圧送を単純なモデルによる動的解析によってシミュレートした。本研究で新たに得た知見は、以下のように要約できる。1)コンクリートの粘性が大きくなるほど筒元部での圧力損失が大きくなる。2)入力波形が異なっても圧力分布性状には影響を及ぼさない。3)ポンプの波形の周期が小さいほど打設効率が低下する。4)本解析手法によって、圧力波形のピーク圧の現象を表現することができ、コンクリートの粘性が低いものほどピーク圧は顕著となる。5)垂直配管の場合、コンクリートの粘性が小さいとき、ポンプ停止直後に一時的に負圧がかかる場所がある。 |
PDFファイル名 | 014-01-1070.pdf |