種別 | 論文 |
主題 | フレッシュコンクリートの性質におよぼすマイクロ波加熱脱水効果に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 太田福男(大同工業大学) |
連名者1 | 小川進吾(生川建材工業) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 439 |
末尾ページ | 444 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 理想的なコンクリートは調合時の単位水量がセメントの水和反応に必要な水量に限りなく近い量であって、しかも施工性が良いことである。この主旨に沿って、コンクリート中の単位水量を減じるための研究開発が古くから種々行われている。この種の研究の一手法として、打設直後のフレッシュコンクリート中の水を何らかの物理的な方法で脱水する研究がある。代表的な研究としては、W.PoganyやY.M.Grigoriya等による電気脱水法や岡田・坂村等による赤外線加熱法などがある。これらの手法にはそれぞれ優れた特徴を持っているものの未解決の問題点が今なお残っている。なかでも、上記いずれの手法にも共通している問題点としては、脱水するためにかなりの時間を必要とするところにある。コンクリートの初期硬化過程を1)硬化開始時(セメントペーストの粘性と流動性が全くなくなったセメントの凝結終結時に相当し、内部強度が現れ始める時期)の前1/3まで2)それ以降硬化開始時まで、3)硬化進行過程の3段階に分けるならば、第1期での脱水は、コンクリートにも濡れた骨材にも影響することなく、脱水理論が適用できる。このような観点から、本研究の目的は、フレッシュコンクリートの第1期での脱水をマイクロ波加熱によって行うことにより、プレキャストコンクリートの生産効率の向上ならびに品質改善に寄与するための基礎的研究として、フレッシュコンクリートのブリージンク水量と強度発現特性に及ぼす脱水効果について検討することにある。マイクロ波加熱の特徴は熱伝導方式と異なり分子の振動摩擦による発熱によることから、被加熱物の外側と内部との間に温度差が無く、脱水分布も一様となることの他に、加熱時間が極めて短い点にある。本研究では、このマイクロ波加熱の特徴を利用して、打設直後のフレッシュコンクリートの脱水効果を調べる実験を行った。 結論 フレッシュコンクリートの性質におよぼすマイクロ波加熱脱水効果について調べた結果、本報ではブリージンク水の除去時間の短縮ならびに、若材令時でも実質水セメント比の低減による強度増進をはかることができることなどが明らかとなった。 |
PDFファイル名 | 014-01-1073.pdf |