種別 | 論文 |
主題 | 結合材の配合比が超高強度コンクリートの品質に及ぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 磯屋孝代(日本国土開発) |
連名者1 | 佐原晴也(日本国土開発) |
連名者2 | 星野昭平(日本国土開発) |
連名者3 | 竹下治之(日本国土開発) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 451 |
末尾ページ | 456 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 近年、圧縮強度800〜1000kgf/cm2クラスの超高強度コンクリートの研究が盛んに行われている。超高強度コンクリートの多くは、単位結合材量が非常に多く、しかも水結合材比が極めて小さくなるため、水和熱に基づく高温履歴による長期強度の低下と、ワーカビリチーに問題が生じることが多い。本研究では、発熱量を抑えるため単位結合材量を550kg/m3とし、セメントの一部を分級フライアッシュあるいは高炉スラグ微粉末で置換することによって、圧縮強度が低下することなく、ワーカビリチーが改善される超高強度コンクリートの配合を検討した。 まとめ 結合材の配合比が超高強度コンクリートの品質に及ぼす影響を検討した結果、以下のことが明らかとなった。1)セメントの一部をフライアッシュあるいはスラグで置換した場合、シリカフュームのみのコンクリートと比べてワーカビリチーが改善される。2)結合材の種類や置換率によって、フレッシュコンクリートの性状は異なる。フライアッシュで置換した場合はスラグの場合に比べてモルタル粘度が低くなり、取扱いも良くなる。また、置換率が大きくなるとコンクリートの粘性は低下する傾向にあるが、逆に20%になると粘性は増加し、特にスラグで置換した場合、シリカフュームのみの場合より粘性は増加する。3)VF試験によって、振動下でのコンクリートの流動特性および骨材の分離が判断できるが、変形度を2.7程度にすれば骨材分離を防止できる。ワーカビリチーを改善するためには、フライアッシュおよびスラグともに、その置換率は5〜15%が良いと考えられる。4)セメントの一部をスラグで置換した場合、圧縮強度は置換率5〜20%の範囲ではシリカフュームのみの場合とほぼ同等となったが、材令28日から91日の強度の伸びは幾分小さくなる。一方、フライアッシュで置換した場合、7日および28日強度では置換率の増加とともに強度低下が見られたが、91日強度ではシリカフュームのみの場合とほぼ同等となる。圧縮強度の点からは、スラグで置換する場合はその置換率は5〜20%、フライアッシュで置換する場合は、28日強度を基準にすることを考えれば5%程度が適当な範囲と考えられる。5)単位結合材量の内割り10%をシリカフュームで置換した場合、単位結合材量10kg/m3により最高温度は約1℃変化する。6)セメントの一部をフライアッシュで置換する場合、置換率が5%(27.5kg/m3)増加するにつれて最高温度は約3.5℃低下する。一方、スラグで置換する場合、置換率が10%までは温度抑制効果が小さいが、その後は置換率が5%増加するにつれて最高温度は約2℃低下する。7)以上の結果、フレッシュコンクリート、圧縮強度および発熱温度の点から推奨すべき配合は、フライアッシュで置換する場合は置換率5〜10%、スラグで置換する場合は置換率5〜15%程度が適当であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 014-01-1075.pdf |