種別 | 論文 |
主題 | 繰り返し荷重下におけるコンクリートの変形特性に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 阪田憲次(岡山大学) |
連名者1 | 綾野克紀(岡山大学) |
連名者2 | 荒川敏之(岡山大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 603 |
末尾ページ | 608 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに コンクリート構造物の限界状態設計法においては、コンクリートの強度特性のみならず、変形特性をも正しく把握しておく必要がある。すなわち、持続荷重や変動荷重によって生じる、時間に依存するコンクリートの変形挙動を正しく理解しておくことが、コンクリート構造物の使用性の検討上、きわめて重要な要件となる。コンクリートに作用する応力が一定の場合、コンクリートの変形量は、これまでに提案されている種々のクリープ予測式を用いるか、あるいは、実際に実験を行うことによって求められる。プレストレスト力の減退や応力の再配分が問題となる場合等、すなわち、コンクリートに作用する応力の大きさの変化が小さい場合には、クリープの重ね合わせ則に基づき、クリープひずみを求めることができる。また、クリープひずみと応力との関係を非線形として扱うクリープ硬化則を用いれば、コンクリートに作用する応力の大きさの変化が大きい場合においても、クリープひずみを正確に予測することが可能である。一方、コンクリート構造物に作用する荷重の中で、繰り返し荷重の占める割合およびその作用頻度が大きい場合には、材料の疲労強度をもとに疲労に対する安全性の検討が行われる。しかし、疲労が問題となる荷重下においては、コンクリートの変形に対する検討は行われない。すなわち、クリープ硬化則等のクリープ解析手法が適用可能な繰り返し荷重よりも、さらに短い周期で載荷される繰り返し荷重下においては、コンクリートの変形量が設計において考慮されることはない。本研究は、80日〜320日の周期で載荷される変動荷重下におけるコンクリートのクリープ挙動をもとに、さらに短い周期載荷される繰り返し荷重下におけるコンクリートの変形量を予測する手法について検討する。また、コンクリートの変形挙動に繰り返し荷重の周期が及ぼす影響を調べるために、上限荷重を一定とし、0.25秒〜2500秒の周期の繰り返し荷重を載荷する実験を行った。 まとめ 繰り返し荷重によるコンクリートひずみの発生メカニズムと一定持続荷重下におけるクリープひずみの発生メカニズムとは異なるものと考えられる。しかし、疲労破壊を生じさせない繰り返し荷重下においては、繰り返し荷重によって生じるコンクリートひずみの経時的変化を、繰り返し荷重の上限荷重に等しい一定持続荷重を載荷されたコンクリートのクリープひずみを用いて表してよいと思われる。 |
PDFファイル名 | 014-01-1101.pdf |