種別 | 論文 |
主題 | 塩害を受けたRC構造物の腐食評価法について |
副題 | |
筆頭著者 | 大城武(琉球大学) |
連名者1 | 斉藤仁(小野田) |
連名者2 | 近藤忠生(ナカボーテック) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 649 |
末尾ページ | 654 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 本研究は亜熱帯海洋性気候下の沖縄県で、海岸に隣接して設置したRC暴露構造物を対象とし、その塩害による劣化過程の把握と、補修工法の開発を目的としている。塩害をうけたRC構造物の鉄筋腐食のモニタリング法としては、簡易に腐食の発生を評価するASTM C-876の自然電位測定法が広く用いられている。しかし、この手法は環境条件に支配され、正確な評価が常に得られるものではない。ここでは非破壊試験として、電気化学的特性値である自然電位、分極抵抗及びコンクリート抵抗の3要素を測定し、これらの値から鉄筋腐食評価法の開発を行うことを目的としている。本報文は、促進試験供試体及び実物暴露構造物について測定を行い、そのデータの解析及び考察を記述している。 まとめ 海岸に隣接した厳しい塩害環境下にあるRC暴露構造物について、3ヵ年暴露時における塩害状況の研究を行っている。また、供試体による促進試験も行い、塩害劣化に達する過程を把握している。これらの研究から次のことが明らかになっている。1)供試体の促進試験結果は浸透塩分量の増加の過程を明らかにしている。この分布形状は実物暴露構造物でも同様な傾向として現われている。2)促進試験結果は電気化学的特性値の変化を明らかにしている。自然電位は初期のサイクルで卑に移行する。分極抵抗には、初期の高い抵抗値を維持する領域、低い値に遷移する領域、及び減少した小さい値で定常化する領域が存在する。最後の領域は鉄筋腐食の活性領域と考えられる。分極抵抗と鉄筋腐食面積率の関係は、鉄筋の腐食評価の可能性を示唆している。3)実物暴露構造物の電気化学的特性値の測定結果は塩害環境と対応している。特に分極抵抗について注目すると、4つのランクに分類が可能である。各々のランクは鉄筋の腐食状況に対応し、これらのランクを用いて腐食評価が可能であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 014-01-1110.pdf |